やまげん さんの感想・評価
3.5
物語 : 2.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
絵の美しさにストーリーが追い付いていない
ヴァイオレットが女の子ながら軍人として戦っていたことや義手のあまりの精巧さ、自動書記人形という単語から、1話ではヴァイオレットは人間ではなく機械なのだと思っていたが、普通に人間でびっくりした。
各話ごとのエピソードを見たらけっこう秀逸だと思うのだけど、キャラが等身高めのリアル志向な絵の割には、各話ともちょっと浅い内容に感じてしまった。
加えて、以下の設定のちぐはぐさから、いまいちハマらなかった。
{netabare}
・他人の手紙を代筆する自動書記人形が職業として成立する社会が想像できない。手紙は、どんなに拙いものでも、その人の言葉で書くからこそ意味があるのではなかろうか。
・郵便制度を私設で創設するというのは非現実感がすごい。官製の郵便事業が民営化されるというのはあると思うが、郵便制度という全国規模のものをいちから私設するのは不可能に思える。
・コンピューターもなさそうな世界で、指の1本1本まで正確に動くヴァイオレットの義手が存在するのは明らかにおかしい。今の技術でもあれほど精巧な義手は無理だろう。
・少年兵は普通に存在するけど、少女兵っているのかな?ヴァイオレットが兵士として訓練されていたシーンでもあれば納得するのだが…
いっそ、魔法が存在する世界みたいな、もっとファンタジー寄りの世界観での物語にすればそれほど気にならなかったのに、中途半端に現実世界の近代っぽい世界観にするものだから、この違和感が気になってしょうがなかった。
現実世界をベースにした物語を描く以上、歴史を調べて考証し、違う歴史を描くならその説明を、そうでないなら歴史観に沿う設定をするべきではないだろうか。
また、ランティスが制作に加わっている関係で茅原実里がキャラの声を演じているのだと思うが、普段は役と合っているので文句はないものの、この作品では明らかに合ってないと思う。茅原実里はED曲も歌っているが、やはり作品に合っているとも感じず、ゴリ押し具合に辟易した。
{/netabare}