ヘラチオ さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
あら、意外とシンプルなストーリーね
世界の紛争地を飛び回る米軍特殊部隊クラヴィス・シェパード大尉に、謎のアメリカ人の追跡ミッションが下る。その男はジョン・ポールという名で、紛争の予兆と共に現れ、その紛争が泥沼化するとともに忽然と姿を消してしまう。かつて有能な言語学者だった彼が、その地で何をしていたのか。アメリカ政府の追求をかわし、彼が企てていたこととは…?
虐殺の王ことジョン・ポールの正体や目的は徐々に明らかになっていくが、主人公であるクラヴィス・シェパードのことは明かされない。映画化するにあたり、クラヴィスの内面にまつわる描写をあえて省いたと、村瀬修功監督がインタビューで明言しているらしい。
ジョン・ポールは言語学者で、虐殺の文法を使い、後進諸国に虐殺を広めて回っている。そして、ジョンと関係を持つ女性、ルツィアも言語学者。クラヴィスはプラハでルツィアと、そしてジョン・ポールと接触し、言葉を交わす。この接触が、クラヴィスに如実な変化をもたらす。
原作を読むと面白く感じられるそうだ。
冒頭でいきなりセッ○スしてるんだけど、多分、ジョンかな。ルツィアと不倫していて、その際に妻と娘が死んでしまった。以来、平和な自分たちの世界を守るために、後進国のテロリストが先進国に攻撃する前に後進国内で殺し合いをさせることを選択。最後はルツィアとジョンとクラヴィスがこのことを告発しようと会話しているところで、ウィリアムズにルツィアがヘッドショットされるシーンは心が痛んだ。
全体的に伏線らしきものがあるようには感じられず、そんなに難しい話もしていなかった。捻りが欲しかった。無駄に長かった。虐殺器官は自らの母語ではない言語を文法滅茶苦茶で断片的にしか話せない者たちの子孫が教えられていなくても、整った文法で話すことができるように、人間には本来、文法を生み出す能力が備わっており、虐殺も人間に刻まれているのではないかということをテーマにしていた。
マングローブが倒産したせいで、本来は最初に公開される予定だったのに、最後に公開されることになってしまった。
主題歌はEGOISTでリローデッド。かっちょいい。