二足歩行したくない さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
基本的にカメラがゼハートよりなのが気になりました
タイトルはガンダムAGEのオリジナル作品のようですが、内容はテレビで本放送された作品を再編集した総集編です。
過去にも度々発売された総集編OVAで、テレビ放映版の焼き直しとなります。
OVA全1巻ですが、Diskは2枚になっていて、テレビ放送の50話がDVD2枚に収められています。
ガンダムAGEはフリット編、アセム編、キオ編、最終章からなる作品ですが、本作は再編集するにあたりターゲットをアセム編に絞っていてフリット編は全カットされています。
ラストもアセムとゼハートの戦いで決着します。
ガンダムシリーズの総集編ですが、過去作品にあった、全話を凝縮して見返しやすくしたものというよりも、アセムとゼハートについてより詳しいエピソードを追加したものとなっています。
複数いる主人公の一人にスポットを当てて掘り下げるスタイルを取っていて、そのターゲットとして、アセム・アスノは良いチョイスと思いました。
ゼハートと親友であった頃の話が大幅に追加され、唯一無二の親友が許されざる者だったという戸惑いがより表現されていたと思います。
また、ゼハートとフラム・ナラの関係や、プロジェクト・エデンを引き継いだゼハートの考えが語られるシーンが追加されており、よりガンダムAGEの世界が深まる良いOVAだと思いました。
ただ、ゼハートの掘り下げは多いのですが、アセムについては追加エピソードはほぼなかったように思えます。
EXA-DBの下りは全カットされているので、シドも、海賊になった経緯もカット、ゼハートがコールドスリープに入っていた間のアセム・アスノの語られなかった部分についてはノータッチで、基本的にカメラがゼハートよりなのが気になりました。
アセムの最大の見せ場だった、ヴェイガンの疑いをかけられたゼハートをアセムが庇うシーンも何故かカットされていて、イゼルカントが過多な演出の中でプロジェクト・エデンについて語るシーンはノーカットで収録されているあたりは、不公平を感じました。
編集者はアセムが嫌いなのではないかと疑うレベルで、アセムの活躍はカットされている気がします。
フリット編、キオ編が全カットされているので、物語としては弱い感じがしますが、本作でガンダムAGEに入っても問題はないと思います。
それほど多くない話数をDVD2枚で再編集していますが、全体を通して矛盾のようなものは感じなかったように思います。
ただ、ガンダムAGEを見返す目的で見るにはおすすめしないです。
ファンディスク、スペシャルサンクスとして、良い作品でした。