krgy さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ファンと登場人物を救う物語
本作品は長年待ち続けたファンと、ルルーシュを失った世界で生きたC.Cやスザク、ナナリー、カレンなど主要メンバーを救う物語だと思いました。
ゼロレクイエム以降、各々が抱えているもの。例えばスザクはルルーシュを自身の手で殺めたこと、自分は一生ゼロとして生き続けなければならないこと。例えばナナリーは最愛の兄が敵となり、そして最後には目の前で失ったこと。カレンは…扇は…といったように平和を手に入れたといっても彼ら彼女らの心にルルーシュの死が大きく影響していて、罪だったりわだかまりだったり残っていると思うんです。
その中でC.Cだけが生きていたルルーシュの傍にいましたが、心は空っぽの状態、フラッシュバックにより喚き暴れる状態でC.Cも心をすり減らしていました。かなり追いつめられていましたね。
だからこそルルーシュが元に戻った時、生きていると知った時、各々が抱えているものを全てぶちまけた。C.Cはルルーシュを取り戻すまでどんな気持ちだったのか、スザクはまた僕に嘘をついたのかと殴り、ナナリーやカレンは涙を流し、扇は謝罪をし自分に銃を向け死のうとまでした。そしてルルーシュはそれら全てを受け入れた。
R2で終わっていたら許されなかったことが復活のルルーシュで許されたんだと。そのシーンを見て涙しました。
特にスザクが「君(ルルーシュ)のいない世界は思った以上に孤独だった」みたいなこと言ってましたし。本当によかったです。
コーネリアとも和解し、ルルーシュ、C.C、スザク、カレン、扇、玉城、ジェレミア、コーネリア、ニーナ…などが共闘する姿も見れました。少し王道ではありますが誰もが望んでいた展開ではないでしょうか?
戦闘シーンやルルーシュの戦略に割く時間は少なく感じましたが見所満載の113分でした。最後のC.Cの笑顔、EDでの1枚絵まで楽しめた復活のルルーシュはコードギアスシリーズにおいて必要な作品だと思いますし、長年待ち続けたファンにとっても救いの作品となるのではないでしょうか。
もう一度見に行きたいですね。