退会済のユーザー さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
藩恵子さん
第1話だけでも最大級のポテンシャルを感じますし「恋愛群像劇」としてとても良くできていると思うのですが、「魔法」「タイムスリップ」といったこの作品ならではのSF設定があまり上手く生かされていないように感じました。 {netabare}魔法が普通に認知されている世界設定とはいえ、魔法使いに対する偏見や嫉妬などはほとんど描かれませんし、瞳美がタイムスリップしてきたことを割とすんなり理解されたり、デジカメ以外に時代のギャップを感じさせるアプローチも希薄で、{/netabare}リアルな風景描写や心理描写に対してそうした設定が逆に違和感となってしまい、なかなか物語に入っていくことができませんでした。同様に琥珀の存在感が意外にも薄く、彼女の責任・重圧・切迫感がもう少し積極的に描かれていたならクライマックスもより感慨深いものになったように思います。
『凪あす』好きの私としては期待が大きかったこともあって少し残念な評価になってしまいましたが、皆さんが書かれている通り背景美術は本当に素晴らしいですし、その美麗な映像に乗ったOP曲は個人的に2018年のナンバーワンです。また『ダリフラ』でイチゴを熱演した市ノ瀬加那さんの瑞々しい演技もとても印象に残りました。
そしてもう一つ。
少ししか出番がありませんでしたが琥珀の祖母役をなんと!藩恵子さんが演じられています。藩さんといえば、私が物心ついた頃の憧れのキャラクター(雪野弥生『1000年女王』、サーシャ『ヤマトよ永遠に』)を演じられたとても思い出深い声優さんで、事前情報を得ず第一声を聞いたときは、初恋の幼稚園の先生(笑)に再会したような不思議な感動がありました。ただせっかくの起用なので、ここはぜひ「琥珀」を演じてほしかったですね。そして高校生時代を藩めぐみさんで!そんな奇跡のキャスティングだったら長年のアニメファンとして、粋な「タイムスリップ」が追体験できたのになーと妄想にふけったりしております・・・