宇宙開発長門有希 さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:----
未来において超監視社会は必然である。
psycho-passを見た人の中には100年後のディストピアの世界を描いたという人もいる。
確かに、その人の適正も犯罪する可能性もシビュラシステムに測られ人生を決められる世界は人間の自由意思と夢を摘む恐ろしい世界だ。その世界は今よりも遥かに無気力な人間達で満ちてるかもしれない。また犯罪を犯してもいないのに危険人物だと認定されれば牢屋にぶち込まれ、またはその場で処刑されるのは理不尽すぎる。ディストピアと言っても過言ではないだろう。
人類は技術の進歩と共に大きな力を得て来た、現在だとネットである。法律に反しない限り言論の自由は許されるから、今までのように政治家や大企業やメディアが大衆を扇動するのは難しくなった。一方で自由で便利で世界とつながるネットは人の働き方を根本的に変えてしまった。自由と効率さを与える道具は、企業の経営の仕方にも自由と効率を与えたのである。割を食ったのは我々先進国の住人であった。この機に世界を統一しようとするウォールストリートの資本家達と国の枠組みを強固にして自分達を守ろうとするナショナリストの闘いが勃発してるのが現在の世界状況であるが話が長くなるのでここまでにしておく。
何が言いたいのかと言えば、人類は力を持つとその力により理不尽な生活を余儀なくされるのだ。100年後は人間より遥かに頭のいいAIロボットが闊歩してるとする。もしそのAIロボットを各個人が所有できるとするとどうだろう?各個人が原爆を持つことさえ可能になるのである。
70億人の内数10人のキチガイがいるだけで世界は滅ぶのだ。そうならないためには強力な監視社会とならざるを得ない。
psycho-passにおける世界状況は、超監視社会となった日本と暴力が支配する日本以外の無秩序の世界が描かれている(映画)。無秩序の世界は力のある者同士の制限のない殺しあいになるからこれ以上の酷い世界はない。
そしてシュビラシステムによる超監視社会は私が想像する未来と比べてユートピアとさえ思えるのだ。シュビラシステムは、人類を奴隷以下に扱い超監視社会を目指す悪意と憎悪を持った独裁者を排除するからである(映画)。
つまり今の世界を牛耳るウォールストリートの悪意ある資本家達もシュビラシステムのよって消されるのだ。これだけでも素晴らしいと思えるのである。