退会済のユーザー さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
優しい世界
物語、映像の色使い、ともに美しいアニメでした。
この世界における「魔法」の在り方についても、絶妙なバランスに仕上がっていたように思います。
綺麗な作品なのは疑いようもないのですが、、
物語がどこを目指して進んでいるのか、リアルタイムでは全然見えてこない…
瞳美がどうなったら幸せなのか、瞳美をどういう気持ちで応援していけばいいのかがわからないまま、気づいたらお話がクライマックスを迎えていました。
また、私自身、特定のコミュニティーに属することを頑なに避けてきた人間で、
いざその輪の中に入ろうと思っても、溶け込み方というものが一切わからないのですよね。
だから、琥珀おばあちゃんの「時間魔法」について、
「あんなにもウジウジしていて孤独な瞳美が、新しい環境に移ったところで、変化なんて望めないのでは?
結局、都合良く瞳美を迎え入れてくれた写真美術部の部員たちが聖人だったってだけじゃん!」
って、思ってしまいました。
そんな人たちや自分がいるからこそ、琥珀おばあちゃんは、瞳美を過去へ送ったのだとは思いますし、
ぽーんと過去へ放り込んだ行為そのものにも、
瞳美に危機意識的なものを持たせることで、変化のきっかけを与えるような意図があったのかなあ、とは考えられるのですが…
うーむ、、やっぱりちょっと不確定要素が多すぎて、「時間魔法」が真っ当な試みだったとは思えないんだよなぁ…。
いや、それだけ琥珀がぶっ飛んでいて天才的だということなのかもしれないですけど、それでも納得はいきません。
瞳美が過去の世界で、みんな(特に唯翔や高校生の琥珀)に影響を及ぼしまくっていたのも、色々と大丈夫なのかな?と、
考えるべきではないとは思いながらも考えてしまいましたね…。
おそらく私の、この作品への向き合い方が根本的に間違っていたのでしょう。
記憶が薄れてきた頃にまた観る機会があれば、今度は画面から少し、顔を離して観てみようと思います。