きが さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
良くも悪くも王道
1期と2期を通して。全24話。
主人公最強系が好きな方。
ある程度論理的な説明が欲しい方。
たった一人のために、他の全てを捨てて尽くすキャラが好きな方。
お互いに事情があり、それぞれの正義を貫く戦争系が好きな方。
におすすめ。
以下ネタバレ感想
{netabare}
監督のあおきえいによると本作は“王道”を目指して制作されたようで、確かに『ガンダム』や『エヴァンゲリオン』等過去のロボットアニメをオマージュした点が演出にも物語の設定にも多く見られたように思う。なので、驚く展開があったわけではなかったが比較的安定して楽しめた。
事前情報として、ストーリー原案に『魔法少女まどか☆マギカ』『PSYCHO-PASS サイコパス』の虚淵玄が関わっていることを知っていたのでそこそこ期待して視聴していた。しかし、虚淵玄が関わったのは3話までで残りは脚本に参加していないらしい。それを知って3話までが特に面白いことに納得がいった。それ以降が面白くないわけではないが、3話までのワクワク感には及ばない。
また、この作品ではある程度論理的に、視聴者が納得できるように敵を倒していたように思う。最初の敵は機体に触れたものを全て吸収する能力であったが、
「全部吸収したら外の映像どうやって見てるんだ?」
と考えてた矢先に疑問に答え、それを利用して倒した時には、心は掴まれていた。
さらに、ちょくちょく出てくる物理学用語に知識欲を刺激され、出る度に調べてしまった。楽しい。
しかし、自己犠牲系のキャラが好きな中二病を拗らせている自負はあるが、この作品ではその琴線に触れなかった(それ系が好きな方におすすめしておいてなんだけど)。
なぜスレインは姫様が戦争を止めろと言うのにやめないのか。もう後には戻れない、姫が安心して暮らすために、単純に伊奈帆を倒したいという漢の闘志。色々考えられるが、理解はできてもイマイチ共感出来ず、終盤は置いてかれてしまった。
他にも、姫様が急に他の貴族と結婚したり、伊奈帆の左目がチートでそれ頼みになってしまったりと、終盤になるにつれてどんどん良い点が欠けていってしまった。
いや、わかるんだけど、わからない。理解できるけど、それは違くない?
でもオチは割と気に入っている。最後スレインが牢獄から外を眺める際の表情と、格子の影で顔に十字が刻まれたように見える演出が特に気に入っている。
音楽は主に澤野弘之で主題歌が梶浦由記なので、安定して良かった。{/netabare}