wappy88 さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
鬼才現る
1997年夕方に放映されていた全39回のTVアニメ。幾原邦彦監督作品。
学園モノですが、パッと見では宝塚歌劇団をイメージする人が多いかもしれません。表面的には美しい外見と高貴な雰囲気の登場人物ばかりですが、物語は嫉妬まみれでドロドロです(まぁそれが面白いんですが)。
そのあたりの人間の深い感情の機微を、派手な演出でも隠喩でもしつこく表現しまくってます。仕掛けが多く映像作品としての充実度は高いですが、登場人物全てがぶっ飛び過ぎていて感情移入がしにくいので、下手すると難しくてよくわからないアニメだな・・・なんてことになるかもしれません。女性の方がはまりやすいかな??
メインのシナリオはそんな感じですが、異常なテンションのギャグ回も適度にはさまれております。ギャップが半端じゃない分笑えますよ。
演出面に関して、「絶対運命黙示録」の衝撃的なバンク演出(昔は多かった、悪く言えば使いまわし)が象徴的ですが、随所に目を奪われるような独特の演出が散りばめられています。ギャグにしても本当にしつこいのでこのあたりは好みが分かれるかもしれませんが、賛否両論極端でしょうね。
以上のように非常にアクの強いアニメではあると思いますが、当時にしては質の高い、挑戦的な作品だったと思います。2011年に放送されていた「廻るピングドラム」が気になった方は要チェックです。