猿の尻尾 さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
さぁ、聖杯戦争が裏返る
とある花が咲いていた。
寄り添うように咲いていた二つの花弁は別れ、その片方は、異なる枝に付け替えられた。
色を変えられ香りを変えられ、尊厳など、いともたやすく踏みにじられた。
花は、諦めることで理不尽を受け入れた。その心の奥に希望と絶望、憎しみすらも閉じ込めて。
やがて花は運命に出会う。眩しく輝くお日様のような、運命に。
Fate/stay nightの桜ルートです。
その第一章の本作は主人公である衛宮士郎と間桐桜の出会いと、その日常が崩壊する様が描かれています。
作り手から滲み出る「これは士郎と桜の映画なのだ」という強い想いが伝わるかのような作品でした。
桜がとっても可愛くて、とっても満足なのです。
ufotableによる美麗な背景と狂気的なまでに描き込まれたディティールの中でのアクション作画が堪りません。
これまでのufotableの作品の中で映像の説得力が頭一抜けてるような気がします。
何と言ってもランサーVS真アサシンの一連のバトルが何かもう、あれだ、凄い(語彙力
正義の味方を志ず少年、衛宮士郎が聖杯戦争という魔術師同士の殺し合いに巻き込まれ、その戦いに身を投じていく。
しかし聖杯戦争は参加者の思惑を外れ、その裏側とそして真実を剥き出しにしていくのだった。
……まぁ、今章はその取っ掛かりなのですが。
Fateに興味のある方は是非ともご視聴をおすすめします。
欲を言えばせめてUBWというTVシリーズを観終えてからの視聴を推したい所なのですが、前準備に気をとられて結局この映画を観ないまま興味がそがれてしまった、なんてことになるくらいならば、本作をもう観ちゃった方が良いと思います。
知識など後からついてくるものです。
この「圧倒的な熱量と愛に塗れたFate」を観ないなど勿体ないぞ!
と私は思うのであります。