ダレイオス さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.5
作画 : 2.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
良く出来た本屋の店員の日常の日々だったのではないでしょうか
1話15分枠のアニメ
ただし実質はショートアニメ数本の組み合わせとなっていて
書店で働く男性店員の本屋での日々が題材となっています。
主人公は男性店員でガイコツの姿をしている。
内容は主人公が書店にやってくるお客さんを相手をして対応したり
する展開をコメディタッチで描かれていて
オーバーアクション気味に演出している感じ、若干寒い感じはするが
相手が外国人であったり自分の店では取り扱っていない18禁BL本などを求めてやってくる
対応が難しいお客さんとの対応は相手が特殊なだけに
焦ったり、色々考えたりのは気持ちはわかるので
それをコメディタッチで描いてその対応は面白いと思いました。
実際にありそうなシチュエーションなのでそのチョイスは良かったです。
お客さんとの対応にリアルさはありますね。
他には本屋での開店準備から閉店までの忙しさや大変さを
登場人物が早く喋ったり、キャラの行動が焦っていると伝わる演出がされていて
本屋は大変だな・・・とよく伝わってくる演出も良かったな
そういうシーンは面白いしリアルさは伝わりました。
やってることも在庫を管理したり、店内の飾りつけをしたり
品物を店に並べたりする仕事上での出来事で
発生する問題なんかは本屋で働くのは
大変だな・・・と伝わってきたし
色々工夫したり裏でこういうことをしているのかと・・・
やっていることは結構深い部分まで描けていました。
本屋のトリビア的な要素も中々でしたね。
売れる本や売れない本の本屋の扱いなども
「ナルホド」な・・・と思えたし
そこで発生する悲しいお話も主人公の対応が心に来るので
主人公の人間性の良さも伝わりました。
本屋なんで出版社との対応もあるけど
本屋で働いてみたことがないとおそらくはわからない
こんな無茶な要望があったりするんだな・・・とナルホドと思うと同時に
大変だな・・・と思える涙ぐましい出来事や
会社の研修などで会社の上の人とのやりとりがここまで精神的にキツイとは・・・的なものまで
仕事なのでお客さんとの対応や店での準備販売以外でも
色々あるんだね。的な部分も本屋としての日々をよく描いているな・・・と思いました。
まじめに描いていると思います。
ストーリーが進むと
本屋にやって来るお客さんや電話でお問い合わせに来る人も
色んな人や色んな要望があったりするので中々飽きさせないし
そのおかげで本屋さんはこんなにも悪戦苦闘をしているんだな・・・と伝わり
内容には感心してしまうし
今の時代本屋にやって来る人はどんな要望がある人なのだろうか?
的な部分も描けているので、その客層の描写もとても良くて
その多様はネタは結構考えられていて、ネタにマンネリ感はあまりないので
4話5話となっても内容に新鮮味があって楽しめました。
さらに本屋にやって来るお客さんは色んな人がいるので
そのバリエーション自体も良かったと思います。
子供からいい人ぽい人もいればチョット怖そうな人まで
それぞれの対応が面白く、主人公がオドオドしたり焦ったり
お客さんの優しい対応に癒されたりの描写も良くて
喜びも苦労話もよく伝わってきました。
苦労も喜びも両方描けているので極端にならなくて良かったな
本屋にお客さんがやって来るだけの展開で
ここまで上手く話を広げられるとは・・・ストーリーの構成力は
中々ではないでしょうか?
出版社や本屋で働いている人との付き合いも
一緒に食事したりする時にありそうな展開なども
妙にリアルさがありリアルさがあるから面白いと感じましたね。
終わってみるとそういった日々を通して
本屋の店員はどういう人なのか?というのがよくわかりました。
問題点は作中でニュアンスされているのですが
主人公がガイコツだったり他の店員がヘルメットしていたり
紙袋や能面をかぶっていたりしているのは
インパクトがあって面白いからみたいなので
実際はイメージ映像みたいな扱いなので容姿に特に意味はないということですね。
あくまでも見た目だけでした。
あとアニメ本編で語られているのですが主人公は原作者本人そのものらしく
本屋の店員として働いていた時に実体験らしいので
原作者の実体験的なアピールが多いのは引っかかるかもしれません。
原作者が表に出てくるのはチョット気になる。
キャラの掘り下げがあったりキャラ重視の作品ではないので
キャラに関してはあくまでも表面的かなと思いました。
作画については絵の可愛さやカッコ良さや背景の綺麗さ
が重要な作品には見えなかったので
あまり上手くない絵で
あまり動かないですが気にはならなかったですね。
演出的には本屋の忙しさやキャラの焦りの描写なんかは
伝わってきたので演出自体はまずまずでしたし
この作画レベルの演出としては頑張っていたとは思います。
ただよく考えればガイコツな顔だったり素顔が見えないのは
作画節約かも・・・考えてしまうし
点数をつけると苦しいのが現状だとは思いました。
声優さんについては主人公役の方は喜びやオドオドや焦りや
様々なリアクションの演技はしっかりしていて
とても良かったです。主人公の本屋の店員としての
日々は上手く演じられていました。
他の役の方も演技や声質で主人公の会社の上の人、先輩、同期の人
とよくわかるキャラクター性が出ていたし
失礼ですが地味な作風で15分アニメにしてはしっかりとした演技でした。
こういった作品は微妙な演技な方が多かったりすること多い中で
きちんとしたキャスティングだったと思います。
まとめると良く出来た本屋の店員の日常の日々だったのではないでしょうか
出てくるお客さんのバリエーション、仕事上出会うことになる色々な人々
それらの描写は上手くて本屋の店員としての喜びや大変さも良く描けており
ネタも色々考えられていてお客さんの対応、日々の業務、会社の上の人との対応
関連会社との付き合いなど色々描けており飽きさせない豊富さもあり
1クールアニメと考えれば十分すぎるぐらいで
内容は凄く良かったし面白かったです。
ギャグコメディとして描かれてはいますが
どちらかと言えば本屋としてやっている内容そのものが
面白かったのが良かったな
劇中曲も雰囲気に合った曲が流れていてそのセンスも良かったです。
キャラは掘り下げがあまりなかったり見た目以上のものがないのが気になるぐらいかな