ようす さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
少年の純粋な思いが、世界を揺るがす悲劇を生む
劇場版「コードギアス 反逆のルルーシュ」三部作の第二部。
この劇場版は、アニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」の
1期・2期を再構成して作られています。
カットされたシーンや、
それに伴って設定が変更されているシーンも多くあります。
怒涛の第二部…。
ものすごい展開と情報量に圧倒されました。笑
130分ほどの作品です。
● ストーリー
世界の三分の一を支配する大帝国・ブリタニア。
日本はブリタニアの植民地となっていた。
ブリタニアの皇太子だったルルーシュは、
エリア11(かつての日本)で暮らしていた。
ある日、ルルーシュは謎の少女・C.C.(シーツ―)と出会い、
特別な力“ギアス”を手に入れる。
ギアスを使うと、
他人に絶対服従の命令をすることができる。
ルルーシュは仮面をかぶって“ゼロ”と名乗り、
ブリタニアに抵抗する人間を集めて“黒の騎士団”を作った。
ルルーシュは母の復讐と妹の未来のため、
ブリタニアへの反逆を誓う。
一部もおもしろかったですが、
二部はそれを上回る怒涛の展開ばかり。
面白すぎて、
あっという間に時間が経ちます。
日本人もブリタニア人も、
みんなが幸せになる未来が一番のハッピーエンドなはず…。
そこへ届きそうな希望と、
一気に底へ叩きつけられる絶望と。
この落差によってやるせない気持ちになり、
目をそむけたくなることもあります。
しかし不思議なことに、
それが目が離せない面白さでもあって。
TVシリーズだと怒涛の展開を細切れに見ていましたが、
劇場版だと一気に見れるのが嬉しいところ♪
その分怒涛の展開過ぎて、興奮が止まりませんw
収まらない山場に、むしろ戸惑いさえ感じましたww
短い時間で見るには中身が濃すぎるから、
後半は情報量の多さにしんどさを感じたほどでしたww
やはり限られた時間でまとめなければならないため、
大幅に経緯がカットされているところもありました。
まあ、総集編のようなものだし、
詳しい説明は贅沢というものか。
見どころを逃さないように見せてくれているだけでも
十分ありがたいです。
戦争×ギアス。
戦争=やるせないストーリー。
ギアス=“不思議な能力に隠された秘密”というオリジナルスパイス。
この2つが交わることで生み出される興奮は、
この作品ならではの面白さだと、改めて感じました。
● キャラクター
ブリタニアとイレブンによる戦争。
たくさんの人が死にます。殺されます。
彼らには大きな信念と目標がありますが、
ためらいなく人を殺していく姿を見ていると、
全然応援したい気持ちになりません。
誰もが守りたい人を守るために戦い、
守る人を失った怒りや行き場のない想いが
戦うしかないという気持ちを生み出し…。
人は、何かを守るためには、
戦うことしか選べる道はないのでしょうか…。
でもそれが真理なのだろうと、
この作品を見ていて思ったり。
誰かを愛し、守りたいものを持てば持つほど
戦う運命に絡めとられていくのだと…。
声優さんはほぼTVシリーズと同じですが、
劇場版になって変わったキャラもあります。
V.V.の声優は子役のようでしたが、
棒読みがひどい…。
初挑戦だったのか?
周りのベテランの方に比べて、浮きすぎでした。
V.V.は大事なキャラなのになあ。
●音楽
【 OP「勇侠青春謳」/ ALI PROJECT 】
TVシリーズと同じOPですね。
個人的にALI PROJECTの曲は苦手なのですが、
この曲は嫌いではありません。
【 主題歌「The Moon」/ 藤原さくら 】
これまでのOPやEDに比べるとインパクトには欠けますが、
いい曲だと思います。
これから待ち受けているルルーシュやスザクの避けられない運命を
静かに予感させる一曲。
ルルーシュが奥底に一人抱えている
孤独な心を思い浮かべながら聞くと、響きます…。
● まとめ
初見の人にとっては説明が十分とは言えませんが、
かなりわかりやすくまとめられた良作です。
一度見たことがある人ももちろん楽しめると思います。
いよいよ次が最終章。
それぞれの運命が導き出す未来を見届けるのが、
怖いような、楽しみなような。