ヌンサ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
生茶
アクアの猫は、人間の言葉が理解できるらしい・・・突然の新事実!
確かにキャラクターの言葉を理解しているかのような動きはしていましたが、それは雰囲気だけのものだと思っていました(^-^;しっかり設定として明確に存在するようです。
佐藤順一監督の作品では、しばしば"成長"が描かれます。
日常系アニメが"無いこと"にしてしまいがちで、視聴者である僕らも逃げてしまいたくなる"成長"を真正面から描きます。
プリマ以外の選択肢に出会った第4話は印象的です。
そして第9話。
途中から何が起こるかは読めたのですが、最後の最後でまさかの展開になったときは非常に驚き感動しました。
第1期から丁寧に物語を紡いできたからこそのカタルシスが、そこにはありました。
毎度言っていますが、近年のアニメではこれが出来ないのです・・・。
原作漫画を読んでいて、もうひとつの"(個人的)名作アニメの条件"を思い出しました。
それは、「原作コミックの隙間をいかにして埋めるか」です。
アニメのエピソードを思い浮かべながら原作を読むと、いかにスムーズにアニメ化されているかが分かります。
漫画の1話を30分のアニメにするために、尺稼ぎのセリフなどを入れて間をもたそうとして失敗している作品は、枚挙にいとまがありません。近年の{netabare}夏目友人帳シリーズ{/netabare}のレビューで厳しめに指摘していますが、原作の空気と違うセリフのつながりが感じられると、原作が素晴らしければ素晴らしいほど萎えます。
しかし、今作では全く感じません。
"原作にあるエピソードの引き延ばし方"は文句のつけようがないハイクオリティです。
今作は、漫画原作をアニメ化する際の教科書にするべきかもしれません。シリーズ構成の重要性が感じられる話です。
シリーズ全体を通して、"大河ドラマ"と評したくなる大傑作でした。
「The AVVENIRE」という劇場版(OVA?)もあるようなので、視聴するのが楽しみなような
(キャラクターの成長を見るのが)怖いような・・・(笑)