ROM-312 さんの感想・評価
4.3
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
セル画アニメの真骨頂
とにかくすべてがぶっ飛んでる。
作画もストーリーもキャラも、そして音楽も。
初見で見た頃はまだ10代だったのでストーリーはわけわかめだったが久々に見るとこのアニメの面白さが何となくだがわかってきた。
特筆すべきところは作画。
全てセルで作られている。3DCGすらもない時代にスタイリッシュにバイクを走るシーンはこの上ないだろう。2019年現在観ても古臭さは微塵にも感じない。
そして情報量の多い細部まで詰め込まれた街並み、ワンシーンワンシーンにも無駄がない。
個人的に一番お気に入りのシーンが金田!鉄男!!と両者が叫びあうシーン。
何回でも巻き戻したくなる程大好きだ。
終盤に差し掛かると鉄男が巨大な肉塊へと変貌するがこれがまたとてつもなく気持ち悪く、規制に厳しい今の時代では放送は不可能に等しいだろう。
ストーリーに関しては初見ではだれが主人公なのかも分からず見終わってしまったが、後になって群像劇であると分かった(と思う)。
物語が進むごとに最初は金田と鉄男の友情からラストは生命の誕生、宇宙の誕生と徐々にスケールアップしていくのが面白い。
しかしアキラとは一体どういうものか、どういう人なのかは未だ分からないままである。
おそらくアキラは観ている観客に対して問いかけるものなんだろうと思う。
音楽もこれまでのアニメにはなかった民族音楽を使っており、より一層世界観を引き立たせている。最初のズドーンという音からの開幕は非常にワクワクさせられた。
ちなみに作品の舞台設定が東京オリンピック前の2019年のネオ東京。
驚くべきことに本当に現実で2020年にオリンピック開催が決定している。
人を選ぶ作品ではありながらも今だからこそ見ておいて損はないだろう。
数多くのマンガやアニメに影響を与えたアニメ映画の金字塔なのだから。