「となりの吸血鬼さん(TVアニメ動画)」

総合得点
76.5
感想・評価
486
棚に入れた
1991
ランキング
703
★★★★☆ 3.7 (486)
物語
3.5
作画
3.7
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.8

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ネタバレ

ダレイオス さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

設定は上手くいかしているし日常系としては出来はとても良かったのではないでしょうか

ある館に生きた人形がいると噂を聞いた高校生の女の子「灯」が
行ってみると途中で森で迷子になり
そこで女の子「ソフィー」に出会うが
その子がその館に住んでいる人で実は吸血鬼だったというお話

作風は日常系て感じですね。可愛らしいルックスに頭身がやや低く(4頭身ぐらい)
目が点になったりする顔の表情の演出など日常系独特の雰囲気があります。

その後、迷子になった「灯」は「ソフィー」の館に一時的にやっかいになるが
その縁を通して知り合いになるというもの
ストーリーは吸血鬼の女の子と高校生の女の子の交流から始まる。
「灯」に関してはやや強引かな?
最初の縁をきっかけにその後は押しかけて強引に仲良くなったという感じがするので
ストーカー気質がある印象
毎日家に押しかけて別にそこまでの仲ではないのに
「ソフィー」が可愛いから自分の願望を優先して
一緒に同居しようまで言っちゃう辺りはやや抵抗がある。
ただ「ソフィー」は吸血鬼なのでいつも家に閉じこもっていたので
「灯」が強引に押しかけられたけど
一緒に居ると楽しいことに気付いて同居に同意をしたので
その気持ちはわかるので
展開には何とか納得かな?と思える1話の作り

作風は日常家の作りですがそれに「ソフィー」が吸血鬼ということがあって
そのネタをコメディーにしている感じ
ネタに関しては吸血鬼がどんな生活をしているのかが
よくわかるネタをコメディータッチで描いていましたね。
吸血鬼だけど人間から直接は血を吸わない。
吸血鬼は食べ物は食べられなくて血しか飲まないけど
飽きないように気分によって血を入れる食器の種類を変えたり
血の飲み方も血を温めたり、冷やしたり工夫して生活しているなど
吸血鬼の生態をネタにしていてそれらが面白く
さらにそれだけでなくて「ソフィー」が吸血鬼がゆえの人間との感覚や習慣の違いも
上手くネタとして扱っていてそういう吸血鬼らしいネタに
上手く笑えるネタを加えてコメディーになってました。
大笑いこそしないがクスッと
笑える面白さはあり上手く吸血鬼というものを扱えている印象

そのおかげでストーリー自体も吸血鬼の生態がよくわかる内容を
日常系という制限がある中、ストーリー展開上で
描けていてそれが面白かったです。
何だろう、このアニメ・・・外で服を買いに行く展開でも
外で食べ物を食べる展開でも家で料理をする展開でも
これぞ吸血鬼の日常とよくわかる
吸血鬼の小ネタを入れているストーリーになっていて
上手く作っていることに感心してしまいました。
そのおかげでとても面白いです。

あと「ソフィー」は吸血鬼だけど臆病だったり、怖いものに弱かったり
するギャップ的なネタも上手く笑いに落とし込んでいて
アニメオタクだったり300歳を超える年齢なので
40歳ぐらいの言葉を使ったりその世代の人な部分もあり
そういったネタも入れていて
随所に退屈させない作りにもなってましたね。

キャラの登場のさせ方は上手い方
最初2人のメインキャラからスタートして関係を持たせてから
3人目以降のメインキャラが登場させているので
キャラクターは印象が残りやすかったです。
そしてキャラクターの描写自体も丁寧
3人目の女の子は「ひなた」は登場した次の回でその子の家での話になっていて
その子の家族やその子のことが色々よくわかるストーリーの作りになっていて
4人目の女の子「エリー」は吸血鬼だけど100年間眠っていたことにより
今の時代に適応した吸血鬼「ソフィー」と昔の吸血鬼のとの違いで
吸血鬼にも色々な考えを持っている子がいると
わかるのでその違いの描写も良かったし、その違いを上手くコメディに
していて、しっかりと1人1人のキャラの特徴がわかり
キャラの魅力が伝わりました。
このアニメはキャラの設定の使い方が上手い。

そして「灯」は2話以降は強行さが減り「ソフィー」のことを
考えるようになり意外に「ソフィー」のことを考えているんだな・・・
と思えるシーンなどは好感が持てるようになり
吸血鬼の「エリー」に対しても優しさを感じる接し方をしていたし
いい子だな・・・と思えるようになり印象は良くなりました。

全体的にも新キャラが出てきてから最初から仲が良いわけでなくて
吸血鬼だからくる価値観の違いで折り合いが悪くて
最初は上手くいかない感じだったけど相手のことをお互い考えたりして
打ち解けあう展開もいい感じで「ほっこり」する感じで描けているので
シリアスにならずに「いい話だな・・・」的にみれて良かったです。
「ソフィー」の吸血鬼としての描写をはじめとして
1人1人のキャラクターの描写も上手かった。

この手の日常系にありがちなテンポの悪さもなかったです。
個人的にはテンポの速いアニメは苦手なのがあるので当てにならないかも
知れませんが、それでも日常系はテンポが悪いな・・・と思うことがあるのですが
このアニメは基本的に1話、2話構成になっていて
会話のテンポもそこそこ速くて会話と会話に間が少なく
コメディの間合いも丁度良くて
ダレを感じさせない作りだったので見やすかった。
毎回、起承転結も上手くいっている作りで各話終わってみると
「良かった。良かった。」と思えることが多かったのも
ダレない理由になっていたと思う。

「ソフィー」がアニメオタクであるという
オタク要素や女の子同士で抱きつきあったりのスキンシップなどの
萌えアニメにありがちな要素はこのアニメにもあるのだけど
吸血鬼ものをやる上で邪魔にならないぐらいの程よいぐらいに抑えてあるので
見ていてしんどくない作りだったのも良かったな
このおかげで自然な仲の良さが演出が出来ていたと思います。
このバランスは中々だったと思います。

問題点は「ひなた」は後半やや出番が少なくなったのは気になりました。
他にも「ひなた」の弟やバンパイアハンターなどのチョイキャラも
チョイキャラなのはわかるけど思ったよりは使い捨てだったのは
残念かなもっと絡んでで来ると思ったので・・・
あと吸血鬼ネタがなければよくある日常系の作りだったと思うので
よく考えれば作りはオーソドックスな日常系で
それ以下でもそれ以上でもない点ですね。
なので起伏がないと言ってしまえばそれまでだけど
それを必要とされる作風でもないと思うので難しい所ですが
これで良かったのでは?と思いました。
一番気になったのは
7話で「灯」が「ソフィー」が眠っている間にサプライズで海に無断で連れてった
ことですかね。吸血鬼なので真夏の炎天下だと下手したらこの世から消えちゃうので・・・
あのシーンは納得出来るフォローがもうチョット欲しかったね。

作画はキャラクターの作画のレベルは高いです可愛らしい作画を安定して
描けていて可愛い・・・て伝わってきました。
細かい部分の作画も丁寧、服のしわの部分もきっちり描いていて
胸元や太ももをさらりと見せる描写やさりげなくスカートの中が見えそうで見えない描写が良く
後ろ姿も全体的に妙にエロさを感じる良さがあり
お風呂のシーンや着替えのシーンや薄着姿などの作画もしっかりとしたクオリティで
描いておりこの手のアニメにしては健康的な色ぽさもあって作画は好意的に見れました。

声優さんについては演技力はそれなりでしたね。ただ突出して良い感じはしなかったです。
声質は全体的にあっていたとは思いますが
普通でいいな・・・て感じで演じられていて無難でした。
起伏が少ないアニメでしたので・・・

まとめると1話が強引かな・・・と思ったけど
上手く吸血鬼という設定を日常ストーリーに取り入れていて
数々の小ネタが1つ1つ大笑いこそしないがクスッと笑えて
積み重ねによる面白さがありました。
そのおかげでストーリー自体も吸血鬼の生態がよくわかるもので
よく作っていたと思います。
キャラの登場のさせ方も最初は2人から始まり
ちゃんとキャラの描写をしてから次のキャラを
出していたのでキャラ登場のさせ方は上手く
仲が良くなる過程も描けていて
テンポの良くてダレさせない作りなのも良かったです。
オタクネタやセクシーシーンやスキンシップなどの萌えもバランスが良くて
色々な要素もバランスは良かったです。
最終回は1話から色々変ったんだな・・・と実感させられる作りで
上手くまとめていて終わり方も1つのアニメを見終えた
としみじみと感じさせ余韻もあるので
いいアニメだったな・・・と思えました。

個人的には日常系は苦手だと認識しているのですが
それでも、とても楽しめたので日常系としては
出来はとても良かったのではないでしょうか
最後までダレなかったので・・・

投稿 : 2019/01/29
閲覧 : 277
サンキュー:

9

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