退会済のユーザー さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 2.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
富野由悠季監督第2のデビュー作
Vガンダムから5年の時の経て制作されたこの作品。
富野由悠季監督本人が第2のデビュー作というほどの作品だ。
物語はコミュニケーションと主人公の家族との対立が主軸となっている。
メッセージ性が強く伝えたいことは非常に分かり易いが物語では専門用語の説明不足がやや目立つ。
ただその代わりにキャラクターの心理描写や掘り下げはかなり丁寧だ。
また、そのキャラクター達も非常に魅力的。
物語は1クール目はキャラの小競り合いが多く物語があまり進展せずやや退屈だ。
ただ、この小競り合いも実はこの作品の魅力でキャラが物語上での経験などから考えを相手に訴えている。
このやり取りでのキャラの心情の変化にも注目だ。
それとコミュニケーションは人間同士だけでとるのではなく人間とアンチ・ボディ(ロボット)でもとるためそこも面白い。
2クール目からは物語が大きく動くため引き込まれる。
また、話のスケールも大きくなる。
しかしそんな中でもキャラの掘り下げを忘れないのがこの作品。
今度はキャラ同士のやり取りではなく回想を多く使っている。
専門用語が分からなくても物語の大筋は理解できるしそれが出来なくても魅力的なキャラで面白く感じるだろう。
声優の演技は、味があって良かった。
富野節も面白かったし。
作画はやや残念。
アクションシーンは迫力ないしキャラの動きがカクカクしている箇所がちらほら。
顔も回によって結構異なる。
ただ、当時としては全然低クオリティーではない。
音楽は、素晴らしい。
劇中BGMは物語の雰囲気に合っている。
流石は菅野よう子さん。
OPは感動するくらいのハイトーンボイスで素晴らしい。
さらにOP映像もインパクトが凄い。
女性の裸体が芸術的で下品さが全くない。
まとめるとキャラ重視でアニメを観る人には特に観てもらいたい作品だ。