きつねりす さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
MVPはルビィちゃんと理亞ちゃん
Aqoursのこれからを強く意識させる一本だったと思います。無印のμ'sの場合には9人で終わらせるという決断をしたこともあり、ラストも9人は伝説となった・・・という感じでしたが、今作は3年生が抜けても6人で続けていく、離れても思いはずっと繋がっているというメッセージを残したものだったと思います。本編でしっかりと描写していたこともあって、今回は2年生はあくまで繋ぎの立場。旅立つ3年生の覚悟、思いを繋ぐ1年生(特にルビィちゃん)の強い気持ち、そして慕っていた姉の姿を追いかけるSaint Snowの理亞ちゃんの葛藤といったものが軸になっていると感じました。正直、無印におけるμ'sのライバル的存在であったA-RISEと似たようなポジションだと出てきた当初は思っていたSaint Snowが、これほどまでに作品の中で大きくなるとは思っていませんでしたが、これもまた新しいレールなのかもなと思える気合を見させてもらいました。お互いを高めあうという関係・・・素晴らしい。
それと並ぶくらいにやっぱりルビィちゃんの存在はこの映画の中で大きいと思いました。アイドルになりたいという気持ちが人一倍強く、しかし実力がなかなか伴わないキャラという立ち位置からスタートしたものの、物語が進むにつれて誰よりも成長を見せた存在だというのは周知の事実だとは思いますが、やはり今作でも名言・名演技の連続でした。おそらく次のセンターはルビィちゃんになるだろうと思います。他の8人も良さを感じる部分は多かったけど・・・
総集編的作品ではなく、テレビアニメの延長線として作られる映画としては出来が良い作品だと思いました。作品的には幕を閉じるという位置づけのものだとは思いますが、感覚的には今後もAqoursは続いていく、ということを印象付けた作品だったと思います。