まな板の鯉 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
あの屋上は彼女らのグラウンドだったのだと思う。
面白いか面白くないかといえば、間違いなく面白い!
もしも作品ジャンルについて問われたら私はこの作品をアイドルものだとは答えません。簡単に言うとスポ根ものと言えてしまえるのかもしれませんが、それもなんだかチープな感じがして少し嫌な気もします。
当時この作品を観ていた時は甲子園出場を目指す高校の中から特定の一校を応援するような感覚に私は陥っていたように思います。やはり日本人は甲子園というものが好きですからこの作品が大ヒットしたのもそれが大きな要因だったのではと考えています。
しかし、その理論なら殆どの野球アニメはヒットする筈じゃないか、とも思えるかもしれませんが実際はその逆なのではと私は考えます。
私自身、野球漫画などを読んでみても殆どの作品を面白いとは思いません。それは私自身が野球が嫌いだとかそんな理由ではなく寧ろその逆で、野球が好きだからこそ野球の創作物を楽しむことが出来ないのです。その理由は、作品にリアリティが無いことや、それ以上のリアリティを現実で味わう事が出来ることが主な原因になっているように思います。スポーツものはその競技を理解していれば理解しているほど面白くなく感じる事があるのではないかと私は考えます。
そういう意味で、この作品におけるラブライブという架空の大会、スクールアイドルという架空の競技性を含んだ存在はこれ以上ない題材だったのです。存在しない題材を扱ったからこそここまで引き込まれてしまったのだと思います。
ここまで絶賛しておいてアレなんですが、最後に個人的に残念だった部分も書いておこうと思います。
話数の関係などでしょうがなかったのかもしれませんが、キャラクター造形に関しては少々雑なところがあるな、という風に思います。
特にメンバーの入部はもう少し慎重に描くべきだったのではないかと思ってしまうのです。一年生は特に入部の背景が雑に描かれていて、もっと時間を割いてそれぞれの心情や背景を作り込んでいればもっと魅力的なキャラクターが出来上がっただろうにと、個人的には思えてしまいます。
長々と失礼しました。
いつかレビューを書きたいと思っていた作品だったので書けて満足してます。後悔はしていない!