シャベール大佐 さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
コメディ色の強い、アメリカっぽい雰囲気の刑事物SFアクション
「アンセム」という危険な違法薬物を取り締まる専門捜査機関「SEVEN-O」(セブンオー)のメンバーたちの活躍を描く、刑事物のSFアクション作品。全13話+途中に総集編1話。
制作はサンライズで、「TIGER & BUNNY」の流れをくむバディシリーズという位置づけらしいです。舞台となるのは2つの太陽が昇るリスヴァレッタという架空の都市国家で、設定には少しSF要素もありますが、雰囲気はかなりアメリカっぽい感じ。背景となる街の風景や建物の様子、登場する車両や武器などのデザイン、キャラの派手な服装など、全体的に映像に華やかさがあって、画面を観ているだけでもそれなりに楽しかったです。内容的には、普段は飄々としていて掴みどころがないけれど、やるときはやるベテラン刑事のダグと、ヒーローに憧れる新米刑事・キリルのコンビを中心に、セブンオーの刑事たちが事件を解決していくエピソードを1話完結で重ねていきながら、全体を通して大きなストーリーも描かれるといった感じ。作風はかなりコメディ色が強く、ふざけたナレーションでしばしば笑いを取っていくスタイル。物語自体はそれほど面白いとは思いませんでしたが、馬鹿馬鹿しくて軽いノリは嫌いではなくて、普通に楽しめました。作品終盤に物語の纏めに入ってからは、展開がちょっと真面目になったようで、せっかくの長所が薄れてしまったようにも感じたのですが、最終回はこの作品らしい締め方で、とても良かったです。
キャラは、主役コンビには普通に好感が持てますし、その他のメンツも悪くなかったです。声は、あばずれっぽい刑事を早見沙織が演じていたのがちょっと意外で印象に残りました。音楽は、ED曲が作品の雰囲気に合っていて良かったです。
最後まで観終わって、まあまあ悪くない作品でした。個人的には、こういったチーム物の1話完結作品というのは、もっとエピソードの数を重ねて、マンネリ感が出るくらいキャラや世界観が馴染み、ときには出来の悪いハズレ回もあったりするのも全部織り込み済みで楽しめるのが理想だと思うのですが、1クールが主流の深夜アニメではなかなか難しいですね。