鰺鱒 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
コンテンツとして完成させてほしかったが・・・
原作知らず。
どうやらアニメ版の続編的な位置づけの劇場版があるようだが。
総じて良かったと思う。
作画、人物造形は綺麗だった。9話あたりから引きの際の顔がかなり歪なカットが散見されたのが残念。
劇中の音楽、音響はあまり印象に残っていない。OP曲は画像も込みでよかったと思う。EDは、、、、個人的には狙いすぎかな、と。そのエピソードでFeatureされた女の子に歌わせ、かつイメージも作り変えているなど手をかけたところは良かったと思う。各エピソードもそれなりに甘酸っぱく、じわっと来るお話となっていてよかった。
かえで(花楓)のお話は、少々つらかった。花楓の恢復=かえでの喪失(逆も然り)という構図は残酷に感じた。
花楓がかえでの思いを引き継いだところで、かえでという人格は(たぶん)もう戻ってこないわけで、それは死別にも等しい別れに感じられた。手をかけ、世話を焼いたかえでの喪失は辛いだろうなと思う。
最後に13話構成のコンテンツとして不完全という印象を受けてしまったのがとても残念。
理由は最終話のまとめ。
妹である花楓(元かえで)との会話で〆にしたのが、うまく説明できないのだけれども不満。まだ来週がある、とあるエピソードの〆だったら何の問題も無く「読点」として機能すると思う。しかし、13週分の〆、すなわち「句点」としてこれでよかったのかと思う。
劇場版に繋げたいということだとしても、あまりにしまりの無い幕引きと感じた。
(劇場版へのつなぎは、さらに最後に入った翔子さんのカットで十分でしょう)
思春期症候群の理論的(?)裏づけは、ちょっと面白かった。
シュレディンガー猫さんはいろんなところで引っ張りだこですね。
それぞれが持つ内面の葛藤の性質と、引き起こされる思春期症候群との関連性もそれなりに分かるような気がする。非常にふわっとした思考実験の説明のせいなのか、作品全体から受ける印象(もはやFeelingに近いものか)が電波女と青春男に極めて似ていた。こちらもあちらも、僕には言葉に落とすことができない印象なのだけど。
登場人物はいずれにも個性があり、主人公含め魅力的に感じた。女の子は見た目も良い。
が、高校生にしては達観しすぎな人物が多いなとも思った。
声の演技は素晴らしいの一言だった。