藤浪サトル さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
「どこへも行き場のない欲望」への極めて平和的な解決策を描いた、小学生向けアニメ
ツバメは、重度ペドフィリアのおっさんを女性化した存在だろう。俺妹の沙織は長身細身でまだ女性的だったが、本作のツバメはガチムチマッチョかつ仕事も非常によくできるが故、限りなく男性性を強調された女性となっている。 {netabare} 1話では、友達0のミーシャを心配するあまり体操服を着て幼女になりきってしまったが、重度ペドの幼女になりたい願望の現れだろう。3話では、幼女のパンツの中身まで見たい、洗いたいというより重度な欲望が表現されている。4話では、幼女同士のやり取りをそっと見守りたいというある意味父性的な欲望も描かれている。10話では、命がけで熊に立ち向かうも、ミーシャへの愛が過剰すぎて引かれてしまうというペドならではの受難が印象的だった。11話では、「幼女たちを見ないほうが、想像の翼が広がる」と妄想するタイプのペドでもあることが示唆された。最終話では、重度ペドが自身の業を幼女に赦してもらいたいという、救済への切望が現れている。自身の幼女への欲望は決して満たされることはない。ならばせめて、幼女自身に自身の業を承認してもらいたいと。幼女への叶わぬ欲望、もっと言うと万人が持っている「どこへも行き場のない欲望」への極めて平和的な解決策がツバメとミーシャの握手シーンに集約されているのだ。{/netabare}
以下余談。
8話は、みどりの変態発言の裏に隠された日本社会への風刺が実に気持ち良かった。「できるだけキツくて、労働時間長くて、怒鳴られ、感謝もされず仕事の割に賃金が安い仕事がいい」「そのような仕事は、たくさんあると思いますよ。」
8話で見るべき箇所は他にもある。みどりのような真性ドMが他者から理解を示され喜ぶ様は、人間は皆他者から理解されると嬉しいという当たり前の事実を実感させた。
同じく8話。みどりがツバメと同じ下着を着て満足するのは、「私の下着を盗むより業が深い」ってツバメが言ってたけど、作者の変態への造詣深すぎでしょ。