Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ゆるくて甘い。"あくま"で日常。
この作品の原作は未読です。
「ベルゼブブ」と聞くと、正直もっと怖いイメージがあったのですが、たった一文字「嬢」が語尾についただけで、怖いイメージとはほど遠い「ゆるふわ」なキャラデザになっているのが特徴です。
実際、この安心するというか、ホッとするキャラデザに魅かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
かく言う私もその中の一人ですけれど…。
物語の舞台は、天界から堕とされ、悪魔となった元天使たちが働く魔界・万魔殿(パンデモニウム)。
ここの主がベルゼブブ閣下…ということになるのですが、この作品の主人公である新人職員・ミュリンがベルゼブブの近侍として仕えることになったんです。
ミュリンはベルゼブブ閣下を知的でクールな方だと思っていました。
普段接する機会の無い人にとっては、雲の上の存在なのですからそう思うのも無理はありません。
確かに仕事には熱心なのですが、仕事から離れるとモフモフ大好きなゆるふわ少女の早変わりするんです。
そんなベルゼブブとミュリンを取り巻く日常が動いていきます。
ベルゼブブ閣下…サタンの右腕として数々の武勇伝をお持ちとの事ですが、この作品の閣下を見ていると、そんな事など何処かに忘れ去られた…いえ、捨て去った過去なのでは…と思えるほど、微塵もそんな素振りは見えません。
ケセランパセランたちに囲まれて兎に角ゆるふわ一直線…という感じだったのですが、最近近侍になったミュリンが気になるご様子…
でも、その存在ゆえ昔から普通の天使とは異なる生活を送ってきたせいで、ミュリンが気になる理由が分からずにいます。
CVは大西さん…これまで竹を割ったような性格のキャラを演じる機会が多かったと思いますが、この手のキャラを演じるのは、ダンまちの「アイズ・ヴァレンシュタイン」や異世界食堂の「クロ」以来ではないでしょうか。
決定的な違いは、前者の2名は口下手だという事です。閣下は決して口下手ではありませんので…
くのちゃん演じるベルフェゴール…実はこの作品で一番のお気に入りキャラです。
ベルフェゴール…通称「ごっちん」は、とある方に恋愛感情を抱いているんですが、極度のあがり症のため中々自分の気持ちを伝える事ができません。
それどころか、緊張した時の癖(?)で近づくことすらできないんです。
時折夢で見る自分はもっとちゃんとしているのに…
果たして「ごっちん」は自分の気持ちを伝える事ができるのか…
答えは見てのお楽しみです^^
本作の主人公であるミュリン…新人職員が閣下の近侍を務めるというのは大抜擢なのではないでしょうか。
書き忘れていましたが、ベルゼブブ閣下は相当な美少女です。
閣下に思わずドキッとするのも一度や二度じゃありません。
でもその位の美少女なのですから、そんな感情を抱いてしまうのは仕方の無い事だと思います。
「仕事中なのにけしからん…!」とは思えないですね。
実際に私がミュリンの立場なら卒倒しているかもしれませんし…
松岡さん演じるアスタロトにも触れておきましょうか。
一言で言うと軽い感じ…プレイボーイ風の悪魔です。
物語を盛り上げるのに一役買っていますが、松岡さんじゃなければこの面白さは感じなかったかもしれません。
他にもくまちゃん演じるサルガタナス、赤﨑さん演じるエウリノーム、あおちゃん演じるダンタリオンなど、個性的なキャラがたくさん登場しますので、気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、三月のパンタシアさんの「ピンクレモネード」
エンディングテーマは、ベルゼブブ、ベルフェゴール、サルガタナスによる「あくまで恋煩い」
三月のパンタシアさんの楽曲は安定感がありますね。
キズナイーバーの頃から大好きなユニットです。
1クール全12話の物語でした。
基本的に悪い人は出てこないので、安心してゆるふわ感を満喫できる作品だと思います。
ナレーションが井上 喜久子さんというのも安心感に拍車を掛けていました。
ゆるふわ日常系がお好きな方なら堪能できる作品だと思います。