「となりの吸血鬼さん(TVアニメ動画)」

総合得点
76.5
感想・評価
486
棚に入れた
1991
ランキング
703
★★★★☆ 3.7 (486)
物語
3.5
作画
3.7
声優
3.7
音楽
3.6
キャラ
3.8

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ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

吸血鬼と暮らす日常

 原作は未読。
 女子日常系だが、主要キャラの半分が吸血鬼という全然日常じゃない設定(笑)。
 最近の女子日常系はちょっと変わったモチーフを扱うことが多く、笑いネタも女子キャラと
モチーフの組み合わせによる意外性から生じるものが多かったりするが、本作は主要キャラに
二人の吸血鬼がいるため、割と普通な事象でも意外性が生じやすく、そういった事象における
人間と吸血鬼の差異、あるいは人間にとってはごく普通の現代社会と吸血鬼の組み合わせによる
笑いネタが多かった。

 この現代社会と吸血鬼という点では、食糧である血液はネット通販で購入。
 従来の吸血鬼のイメージを覆すネタ的な要素と共に、人間の首筋に牙を立てるようなグロい
描写を避ける意図もあったと思うが、「ネット通販の販売サイトがどうやって血液を調達
しているのか?」と考えると、それはそれでちょっと怖かったり。

 原作は4コマ漫画らしいが、最近は原作が4コマ漫画でも、原作自体が全体のストーリー性を
優先して、4コマの起承転結をそれほど重視していない作品があったり、アニメ化に当たって、
アニメの尺に合わせてストーリーを再構成したりする作品も多いが、本作は小ネタを積み重ねた
構成が多く、この辺はいかにも原作が4コマ漫画らしいなと。

 正直、際立って凄いところは感じられず、他作品の方がもっと笑えたり、キャラが
可愛いかったり、ストーリーに見応えがあったりするが、本作には言葉にできない魅力があり、
更に全体的なバランスが良い印象。
 あと作品の持つ空気感が単なる癒しではなく、それでいて心地良いという独特なものがあった。

 主要キャラはいずれも魅力的だが、個人的には主人公のソフィー・トワイライトが印象に残る。
 見た目の美少女振りとは裏腹に実年齢からくる老成した口調、更に吸血鬼という幻想的な設定に
反して、やけに俗っぽいところなど複合的な面が魅力的。

 基本は楽しい日々を描いたものだが、時折種としての差異や過ごしてきた、あるいはこれから
過ごす時の長さの違いなど、人間と吸血鬼は異なるものだという描写があり、この辺のほろ苦さが
作品にちょっとした深みを与えていたみたい。
 最終話終盤のソフィーと天野 灯の散歩時における、灯の「もう少し一緒に歩いていい?」は
これからの二人の人生の歩みの暗喩とも取れる発言だが、これが「ずっと一緒に」では
ないところに寂しさを感じるのは考え過ぎか?。

2018/12/30
2022/11/08 加筆・修正

投稿 : 2022/11/08
閲覧 : 285
サンキュー:

5

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