STONE さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
太田 雅彦監督らしい
原作は未読。
この手の作品はキャラの魅力に尽きると思うが、そういう点では中心となる高梨 ミーシャと
鴨居 つばめが魅力的。ミーシャに関しては可愛いだけでなく、毒のあるツッコミが楽しい。
つばめの方は幼女好きという変態性全開ながら、メイドとしては相当に優秀だったりと、
プラスマイナス併せ持った魅力がある。
この二人のやり取りが話の主軸となるが、ギャグコメディ部分では迫るつばめと逃げる
ミーシャという図式になるも、ことシリアス部分ではつばめがミーシャの良き師となっており、
全体としてはミーシャの成長譚になっているという図式。
もっともきれいなままで終わらせず、つばめの気持ち悪さで締めるという
ギャグコメディ部分に戻すくだりは太田 雅彦監督のいつもやり方。
中盤より鵜飼 みどりも加わり、より面白さが増した感じ。
みどりもつばめとは別ベクトルの変態だが、つばめは自分がおかしいという自覚が
なさそうなのに対して、みどりは自覚のある変態といった感じ。いずれも相手の性癖などには
引いているところがおかしい。
このみどりに関してはシリアスなシーンでも変態ぶりがぶれておらず、この空気の読めなさが
シリアスシーンを重くしすぎないようにうまいこと働いている感があった。
他のキャラも、ミーシャに対する意地悪な役かと思いきや、めんどくさいだけで、根は
いい子だった森川 ゆいなど、総じていい人ばかりの優しい世界。
毒のあるギャグ、キャラの可愛さ、ハートフルストーリーがバランス良く配合された内容は、
太田監督のお得意のジャンルといったところで、終盤はシリアス色が強くなるのもいつもの
感じ。
本作におけるそれは別に不満はないが、そろそろこの監督の別の面を見たい感もある。
2018/12/30
2021/10/19 追記・修正