oneandonly さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
世界は救わずとも村や女性を救う小英雄の物語
世界観:5
ストーリー:5
リアリティ:8
キャラクター:5
情感:5
合計:28
<あらすじ>
辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた稀有な存在がいるという……。
冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。
それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった。
彼は手段を選ばず、手間を惜しまずゴブリンだけを退治していく。
そんな彼に振り回される女神官、感謝する受付嬢、彼を待つ幼馴染の牛飼娘。
そんな、彼の噂を聞き、森人(エルフ)の少女が依頼に現れた――。
(公式サイトより)
今期はシーズン中の作品を、評価が高い噂があるものを積極的に視聴する試みをしており、7話までの時点で引っかかったので視聴を開始した経緯です。リアリティのあるダークファンタジー世界とのことで、好きなジャンルだろうとも思いました。
1話がいきなり衝撃の胸糞回。しかし、ゴブリン相手にも油断できないというのはリアリティがあり、ゴブリンが凌辱を嗜好するのは「性別は雄しか存在せず繁殖には人間やエルフ等の他種族の雌を必要とする。それらは「孕み袋」と呼ばれ道具扱いされる。産まれるのは全てゴブリンとなる他、妊娠期間は人間より極めて短く成長も早い」(ウィキペディアより)という鬼畜設定により説明できています。
1話は上記の感想としつつも、2話からのゴブリンスレイヤーに違和感。{netabare}何で普段から鎧兜つけているんでしょうかこの人…食事も兜のままだし(笑)ゴブリン退治にしか興味がないのは家族の恨みからきているということで納得できなくもないですけど、共感しづらい。だからこそ女神官を主人公に持ってきているのでしょうが、バトルが多めなことも災いして、キャラになかなか入り込めません。
序盤をピークとして中盤以降に評価が下がったのは、転スラ同様、物語の方向性がいまいち掴めないのが原因です。ゴブリンスレイヤーはゴブリン狩りにしか興味がないので、ゴブリンが出てくることを餌に、いつの間にか本作のレギュラーとなっていたハイエルフ、ドワーフ、リザードマンが彼を連れ出して依頼クエストをこなしていきます。
ピンチがないわけではなく、実際にゴブスレさんは血反吐を吐いたりしますが、主人公補正を感じさせつつ結果的に負けないのでバトルとしても盛り上がりません。(ゴブリンスレイヤーがタイトルなのでゴブスレさんは死なないだろうし、主人公である女神官も死なないだろうと思ってしまう)。
魔法を奇跡として、回数制限を設けているのは面白い設定でしたが、回数制限後は戦闘で役に立たなくなってしまうと思うところ、それについて苦労するシーンがなかったような。また、プロテクションの効果(外側からは壁となるが、内側からは矢も通る)は都合が良い気がしました。{/netabare}
リアル重視のファンタジーだと灰と幻想のグリムガルと比較してしまいますが、グリムガルは{netabare}仲間との人間関係の構築やそれぞれの個人の成長があり、苦楽を共にして乗り越えていく物語の強さがありましたが{/netabare}、こちらは仲間同士の関係性が薄めで、メインキャラであるゴブスレさんは寡黙だし、女神官は人間出来ている感じで常に淡々としています。
ゴブスレさんに共感しようとした結果、ゴブスレさんの縦穴付き鉄仮面を被って見ているような、距離を保った視聴になってしまったようです。最終話で{netabare}兜を脱いだのは良かったですが、視聴者には見せない小憎い演出でしたね^^;{/netabare}
(参考評価推移:3話3.6→6話3.5→8話3.4→10~12話3.5)
(視聴2018.10~12)