takarock さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
S・A・G・A ロマンシング佐賀フロンティア ~鬼籍からの奇跡~
今、タイトルから華麗(加齢)臭がしてきついとか言った人、
後で屋上に行こうか。 大丈夫、先生怒っていないから。
前になんかのレビューでアイドル・アニメのストーリーフォーマットの話をしました。
つまり、1クールアニメだとより顕著なんですけど、
アイドル・アニメって大体やることが決まっています。
ユニット結成、メンバー紹介エピソード、ほとんど観客がいない中でのLIVEと
序盤はこんな感じです。
既に多くのファンを抱えている
アイマスシリーズだったりラブライブシリーズだったら
王道のストーリーフォーマットをそのまま適用すれば充分です。
逆に変に凝ったことをすると、それこそファンから非難轟々でしょう。
しかし、アイドル・アニメの新規参入者は、
「これまでにない何か」を求められます。
本作で言えば、佐賀県を全面に押し出したご当地アイドル。
ただ、この切り口も『普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。』でやってきたことなので、
新鮮味はありません。
そこで、ゾンビですよ! アイドルはゾンビ!!
実に新しいですけど、出オチ感が半端ないですw
それでも、アイドルをゾンビ化することによるメリットもあります。
まずは、江戸~平成と時代を超越した人選が可能であること。
次に、身体のパーツが取れたりというような描写ができること。
これらはギャップを生み出す装置として機能します。
早い話が、ギャグを作りやすいってことです。
「このアニメ、ぶっ飛んでやがる・・・(歓喜)」
掴みは上々だったものの、徐々にアイドル・アニメのストーリーフォーマットに
はめ込まれていくにしたがって飽きが生じてきます。
やはり一発ネタアニメだったのではないだろうかと。
そういう流れを一掃したのが7話の「けれどゾンビメンタル SAGA」。
この回のLIVEは正直鳥肌ものでした。
かつては日本No.1アイドルグループのセンターを務めた水野愛は
LIVE中の落雷にて死亡。
そのトラウマを抱えてながら臨んだサガロックでまた落雷w
そこからまさかの「目覚めRETURNER」Remix Ver。
指からビーム出してるしw この発想は天才的だと思いますw
そして、他のアイドル・アニメでは決して真似できないw
続く8話の「GOGO ネバーランド SAGA」も強烈でしたw
リリィたんまさかの・・・。そこからの感動号泣エピソード。
この時点で、新しいアイドル・アニメとしての爪痕を確実に残したと思います。
アイドル・アニメのストーリーフォーマットで言えば、
終盤は挫折を乗り越えてのLIVEです。
この挫折シーンにはそれなりに説得力のあるものが要求されます。
説得力なくしては、その挫折を乗り越えた時の達成感も感動も
視聴者には伝わりませんからね。
本作では、主人公源さくらの記憶喪失→「もう私アイドルやめる!」でした。
実はこれ、中盤の紺野純子がモチベーションを失うって話と若干被っているのですが、
それでも最終回のLIVEはよかったと思います。
積雪によるまさかのステージ崩壊。そこからの観客の手拍子によって復活&記憶を取り戻す。
この時さくらは記憶を取り戻す前までは見せなかった満面の笑み。
ほんのちょっとしたことなんですけど、本作は、こういう細かい演出がとてもよかったです。
「これは一体どういうことだ?」
マスコミはフランシュシュの異常性に気付き始めます。
そして、みんな大好き山田たえちゃんの覚醒は?
続編をやる材料は揃っています。
という訳で続編はよ!!!!!!!