あんと萬 さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
彼女らゾンビィが勇気を与えてくれる理由
ゾンビ×アイドルという奇抜なアイデアにある通り、このアニメの根元のコンセプトは『ゾンビにアイドルなんかやれんの?』から始まり、視聴者もみんなそう思うところから始まったと思う。
なんで佐賀なんだろう、というのはここではおいとく。
最終回まで観て気づいたのは、作中のゾンビという役付けには単純に面白いからゾンビ!という以外に実は「失敗(死んだこと)、迷い、未練、不運」といったマイナスのメタファーも込められていたこと。
そういった彼女たちがアイドルを目指すことの意味。
さくらの「私にアイドルなんかできない!」といった言葉は、番組コンセプトの「ゾンビがアイドルなんかやれんの??」と重なり、
現実にある『私/きみに〇〇なんて出来るの?』という誰もが持つような
プレッシャーに繋がっていく。
アニメの放送時期中に途中話から番組視聴者数が第一話を盛り返すなど、かつてのけものフレンズに似た盛り上がりを見せたのもきっと、
立ち直れないような失敗を経験したマイナスのキャラクターたちが痛快にリスタートしていく姿を描いた脚本が、佐賀の人だけでなく日本中(世界にも)の人に元気を与えたからなのかもしれないですね。
最後にこのアニメとアニメの制作者が言ってるような気がした言葉を。
「死ぬ気でやってみろ。もう死んでるんだから。」
ありがとうフランシュシュ。