「異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術(TVアニメ動画)」

総合得点
80.3
感想・評価
806
棚に入れた
4008
ランキング
463
★★★★☆ 3.5 (806)
物語
3.3
作画
3.5
声優
3.5
音楽
3.3
キャラ
3.6

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ネタバレ

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

主人公への好感度は大事だと思う。

アニメーション制作:亜細亜堂
2018年7月 - 9月に放映された全12話のTVアニメ。

原作は、講談社ラノベ文庫からライトノベル。原作者は、むらさきゆきや。
ニコニコ静画『水曜日のシリウス』にて、漫画家・福田直叶作画のコミカライズ版が連載中。
監督は村野佑太。

【概要/あらすじ】

ファンタジーMMORPG“クロスレヴェリ”
魔王の復活を阻止するのがストーリー上の目的。

だが、ゲーム公式の魔王の他にも、
真の“魔王”と呼ばれるプレイヤーがいる。

引きこもりのネトゲ廃人である坂本拓真が操作する、“魔王”ディアヴロである。
リアルでもMMOでも、ぼっちなソロプレイヤーである彼は“魔王”キャラを演じながら、
クエスト攻略の限定品などの圧倒的な装備と熟練したプレイヤースキルで、あらゆる挑戦者を退けてきた。

ある日の深夜、カップルの挑戦者を卑屈な精神で本気になって叩き潰して眠りについた拓真。
目覚めると拓真は巨乳エルフの少女と絶壁の豹人族の少女から頬に接吻されていた。
甘い匂い。柔らかい感触。ゲームで見たような風景。己の姿を確認すると拓真はディアヴロになっていた。
二人の美少女の言い争いによると、召喚獣として隷従させられるため呼び出されたという。
接吻は隷従の儀式であるが、ユニークアイテムの魔術反射効果で逆にディアヴロが二人のご主人様になっていた。

リアルでコミュ障でありネトゲでも仲間が一人もいなかったディアヴロが他人と会話できる唯一の方法。
それは、挑戦者に相対する魔王口調をこの世界でも貫くことだった。
この世界の情報を把握するためにディアヴロは、二人を従えて一番近い辺境都市ファルトラに向かう。
こうして、ディアヴロの“異世界での魔王ロールプレイ”が始まったのだった。

【感想】

原作小説は殆ど読んで無くて基本的には漫画版だけ追っている状態。

これも、なろう小説ではなくプロのラノベ作家が手がけた原作小説なのだが、
主人公の見た目が悪役系のイケメンで頑強な魔法使いで高位の破壊呪文を使いこなす。んでスケベ展開多めとくれば、
30年ぐらい昔に週刊少年ジャンプなどで連載して大ヒットしていたファンタジー系バトル漫画を思い出す。
その漫画は掲載誌を転々として作者の視力低下で作画への拘りもあって遅筆に拍車がかかり休載を繰り返した挙句に、
その作者が本誌連載そっちのけでセルフエロ同人誌描いたり完全版の作業したり、で漫画家としての旬が過ぎ去って、
肉体的にも節制不足なのか若い頃みたいに無理が効かなくなったのか2010年を最後に続きが掲載されなくなったという。
その漫画家は90年代当時のオタクの中では間違いなく『神』であったのだが、描かないマンガ家となってしまった。
往時中学生だった愛読者も40代の中年となり、将来的には作品未完のままに漫画家が逝去しそうな感じ。
今まで3000万部売れていて海外でも大人気で、しんどい思いして漫画を描かなくても一生十分に生きていける状況で、
もう漫画家としてギブアップしているのだろう。と、『異世界魔王』と無関係な話をしてしまったが、
平成初期当時は斬新だった設定や作風が平成末期ではテンプレラノベ扱いになっているのに時代の変化を感じられる。

確かに今どきでは、ありがちっぽい話ではあるのだが、
主人公が虚勢を張った陰キャということで、なろうにありがちなオラついたり、キョトンとした表情で、

『またオレ何かやっちゃいました?』

な感じがなく感情の動きを見ていて楽しめるようにしていたのが好感が持てたかな。

いつでも必死。人間的な弱さ故に悩み、どうやれば危機を乗り越えられるか?考えて考えて出した結論に突き進む。
少年漫画じゃ割と当たり前に備わっている人物描写が希薄な異世界系アニメが幾つも作られている中で、
当たり前のことが当たり前に描かれていることが作品の美点になっていることが、なんていう時代だ?と思う。
主人公のディアヴロの素の性格が叶恭弘作品の主人公っぽくて、どことなく安心感があったと言及しておく。
また、仲間の絶体絶命のピンチにかけつけるヒーロー。ベタではあるがベタではあるが故の良さがある。

漫画版の絵は上手くないのだが、アニメ版は安定作画の亜細亜堂で女の子が可愛く描けていたり、
ヒロイン二人に感情移入出来るようにドラマチックに話が作られていたのも良しとする。
だが、名あり男キャラの半数が展開の捨て駒であったり悪役として生命を散らすことが多い中で、
悪事を働いた女に因果応報ということもなく比較的に展開が甘かったり、
女キャラが主にハーレム要員で主人公にしか靡かないあたりの露骨さにやっぱりな!と思う部分が多々ある。
ここは、貴重なオッ○イを殺すなんてトンデモナイ!とスルーするのが優しさなのか?

ぶっちゃけて言えば、自分が好まない作品要素のテンプレが多く入っているのだが、
主人公の善良で真面目な性格に救われている部分が多い。
ハーレム展開になるにも、説得力が抜け落ちているアニメや漫画がちらほらあるのだが、
他人のために頑張れる主人公の心を真面目に描こうとしている点では評価できると思う。

とはいえ、アニメ版最終回の真面目なやり取りを見てて、『あれ?なんだか薄っぺらい?』と感じたあとで、
原作や漫画で同じ部分を読んでしまうと、そこは改心で感動するという趣旨の問答でもなく、
実にギャグ混じりであんまりキレイなシーンでもなくて、なんぞこれ?と騙された気分になるのだが。

それはそれとして、エロ&バカ&シリアス&バトル が混じった作品として、
楽しめるクオリティにはあったので良し!と自分を納得させておいた。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2018/12/27
閲覧 : 491
サンキュー:

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