ぽてと建設 さんの感想・評価
2.4
物語 : 1.0
作画 : 3.0
声優 : 2.5
音楽 : 2.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
「しまった、期待しすぎた!」
グレンラガンやキルラキルのスタッフが手がける、
あの特撮グリッドマンをリメイクしての新たな物語。
…という期待から多くのアニメファンが視聴したであろう今作。
実際は期待外れと言わざるをえない出来になってしまいました。
以下理由を大きく2つ挙げます。
①「スケール観のギミック」が完全に不発だった
グレンラガンやキルラキル、ダリフラには物語終盤で視聴者があっと驚くほどに世界のスケール観が急に広がっていく展開が待っています。
今まで最強と思っていた敵が赤子のような扱いになる敵が出てきたり、地球で生き延びるのが目的だったのにいつの間にか地球や宇宙を救う物語になっていたり、物語の中で視聴者の固定されたスケール観が壊され、どんどん広がっていく事こそトリガー作品の魅力なわけです。
今作でもその伏線は十二分に張られていたからこそ、多くの視聴者が期待していたはずです。謎のベールに包まれたアレクシス、または更なる真実など…まさか最後までその世界観のまま、視聴者の大多数が予想していた結末で終わるなんて思っても見ませんでした。
②勢いだけでは誤魔化しきれない粗さ
トリガー作品の多くには細々とした事情を語らず、勢いでテンポよく進んでいく特徴があり、そこを魅力に感じていた人も多いと思います。しかし、グリッドマンの場合「粗すぎる上にテンポも悪い」という酷いものでした。
1クール12話と短い中で、ひたすらにテンポが悪い。アンチとの駆け引きで何話使ってるんだよっていう。そりゃ最後の12話であれだけ詰め込むしかないだろうとと思いました。
そして詰め込まれた最終話の内容は酷いものでした。アカネが怪獣にされるという11話の最大の引きがあったのに、アンチがすぐに人間に戻してしまいますし、アレクシスは説明口調でグリッドマンというアニメのストーリーを解説するだけしてグリッドマンに倒されるという・・・
私も特撮版のグリッドマンは見たことありますよ。でもね、12話の展開は全く感動しなかった。それは「昔ながらのビジュアルのグリッドマンを昔ながらの歌の中で活躍させたらお前ら喜ぶやろ?」という製作側の安い意図が見え見えだったからです。
ここまで大まかに2つの理由について語りました。
しかし、もっと的を射た言い方があります。
要は「期待を超えなかった」のです。
蓋を開けたら、とっても平凡な50点レベルのアニメだったのです。
一体どんな展開が待っているんだろう?
アカネやアレクシスの正体っていったい何なんだろう?
この世界ってどうなっているんだろう?
その視聴者の期待を裏切り続け、テンポの悪い会話や説明不足の描写をダラダラと続け、最後の最後に黒幕にベラベラストーリーを喋らさせて終わるという酷いものでした。
暇つぶしにアニメを楽しむというスタンスで視聴した人には「そこまで酷かった?」と言われるかもしれませんが、私はガッカリしました。