イムラ さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
一期のOPの曲も好きでした
<2018/12/23 初投稿>
この年の瀬も押し迫った時期になぜかATXで再放送始めたので記念レビューです。
原作既読。
アニメは本放送時に観ました。
これ、原作好きだったんですよー♪♪♪
アニメの方は結構好き、ぐらいでしたが元々映像化するの辛いとこある作品なので仕方ないです。
寧ろよくここまでアニメ化したなぁと。
舞台は中世ヨーロッパ的な世界。
その世界は社会や風俗、科学技術水準など諸々現実の中世ヨーロッパとほとんど変わらないそうで。
違うのは国名とかが架空なのと、土着の神様のような動物の化身が実在すること。
と言ってもその化身の皆さんはほとんど人前で正体顕さないので、キリスト教的な一神教が普及しつつあるその世界では
「動物の神様?そんな時代遅れなものいるわけないですやん。古っ!」
という残念な扱いになってます。
なので舞台はもう中世ヨーロッパでいいです。
主人公はクラフト=ロレンス
二十代半ばの行商人。
馬に荷台を引かせて村から村、町から町へ。
商売の腕はなかなかのもので商取引の駆け引きは堂に入ったもの。
でも素人童貞なのでビジネスシーン以外での女性とのやりとりはチェリーです。
「本作の真のヒロインはロレンス」ともっぱらの噂。
将来の夢はどこかの町に自分のお店を開くこと。
ヒロインはホロ。
ケモミミの美少女。
つかケモノ娘。
もはやケモノそのものかもしれない
廓(くるわ)言葉のような「わっち」「ありんす」を操るヒロインの元祖。
主人公を掌の上でコロコロ転がすヒロインの元祖。
ロレンスはそれはもう見事に転がされてました。
ホロの掌でトリプルアクセルするぐらいの勢いで。
食いしん坊。
お話は
孤独な行商の旅をしていたケモナー(嘘)のロレンスが、
パスエロ村でケモノ神のホロと出会い、
ホロの故郷を目指して二人で荷馬車に揺られながら旅をするお話です
ただしそこは商人のロレンス。
道中、いろんな儲け話に首を突っ込み、
ビジネスマン生命を賭けるような危機一髪な目に遭っていきます。
側から見てるとわざと危ない方、危ない方へ向かってるような気もしないでもない。
そんなピンチをロレンスとホロは乗り越えることができるのかっ!
そんな物語です。
この作品の好きなところはいろいろありますが、やはり一番は自分が中世ヨーロッパに飛び込んでしまったかのような錯覚に浸れるところ。
この時代の生活や商習慣、風俗、経済、戦争、政治などかなり細かく、緻密に設定されていて、それらが上手く生かされてます。
剣も魔法もない。
肉弾戦もそんなにはない。
バトルは基本商売という土俵の上。
ロレンスにホロも巻き込んだ商人バトルはなかなかに熱いものがあります。
まぁ文字通りデウス・エクス・マキーナっぽい展開もありますが、寧ろそれが快感のツボだったり。
そして、ここら辺がアニメ化が難しい所以なのですが、
商業バトルって絵で見せづらいし、複雑な取引とか視聴者に伝えづらい。
それでもかなり分かりやすく伝えようと努めていて、その心意気は好感が持てます。
背景や衣服などセピア調の色彩も至極好み。
中世ヨーロッパっぽい。
金色に実った麦畑とか堪らん。
さらに意外と飯テロ。
なんせ荷馬車道中の飯が極限に質素なので、辿り着いた町でのご飯が美味しそうなこと。
食いしん坊のホロが良い具合に美味そうなご飯の引き出し役になってます。
そして最後はやはり、ホロの魅力。
読者、視聴者の男どもは皆ホロにやられてましたね。
萌えとかピンとこない私ですが、男としてホロにやられる気持ちは痛いほどわかります。
男は基本、転がされたい生き物なんですよ。
最近の作品なら「からかい上手の高木さん」とかに受け継がれる男殺しのスキル。
さらに頭脳明晰で有能とか。
まさに魔性の女。
昔の人は
{netabare} 「姉さん女房は金の草鞋を履いてでも探せ!」{/netabare}
とはよく言ったものです。
ところで。
今回、レビュー書くに当たってネットで少し調べたんですが、なんと「狼と香辛料」のVRが製作中なのだとか。
と思って喜んだらPS VRには対応してなさそう。
残念っすわ。