Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
この恋は秘密…。
この作品の原作は未読です。
出演される声優さんに、かやのんとあやねるの名前を見つけたのが視聴に至ったきっかけですが、女の子の繊細なキャラデザも私の視聴に向けた気合を後押ししてくれたと思います。
タイトルに入っている「ジュリエット」から、禁断或いは障害だらけの悲恋を描いた作品では…?
と勝手に想定していましたが、合っていたのは「障害だらけ」というアウトラインくらい…
私の貧弱な想像を遥か斜め上の作品だったと思います。
この物語の舞台は、孤島に佇む名門校 寄宿学校ダリア学園…
この学園には、敵対する2つの国の生徒が通っています。
自分の地元が敵国同士…となると、学園内でも一触即発の間柄で日々争いを繰り返していました。
東和国の生徒が寄宿する「黒犬の寮」の高等部1年生のリーダーは、本作の主人公である犬塚露壬雄…
対するウェスト公国の生徒が寄宿する「白猫の寮」の高等部1年生のリーダーは、本作のメインヒロインであるジュリエット・ペルシア(CV:かやのん)…
露壬雄は、脳筋バカ…という表現が一番しっくりくると思います。
腕っぷしの強さ故に考えるより先に行動するタイプで、仲間からの信頼はムラが少々…
一方ペルシアは、容姿端麗、品行方正、文武両道で仲間からの信頼も厚い…
こうして比較してみると、両リーダーの立ち位置は全く違いますね。
別にここでお互いに優劣の差をつけるつもりは更々無かったんですけれど…^^;
そんな露壬雄ですが、仲間のピンチには全力全開で立ち向かう優しさを持ち合わせています…と、一応フォローを入れておきます。
私は決して露壬雄が嫌いな訳じゃないので…
この露壬雄…実は、ペルシアに片思いしていたんです。
敵国同士…それにお互いがリーダーという立場を踏まえると、選択肢は殆どありません。
常に毅然と仲間を適切に導くことがリーダーに求められる資質…
でも、溢れかえる気持ちを抑えきれなくなった露壬雄は、ある日ペルシアに告白しました。
普通に考えたら不埒で有り得ない事態です…
ですがペルシアも思うところがあり露壬雄の告白を受諾するんです。
お互いのリーダーが恋仲で内通している…
こんなことがバレたら、信用の失墜だけでは済まされません。
だからこの恋は絶対に…何があっても秘密…
茨の道を共に歩いていくと決め…物語が動いていきます。
元々綺麗で繊細なキャラデザにかやのんが魂を吹き込んだらどうなるか…
答えは簡単…ペルシアの喜怒哀楽、一挙手一投足、強いては細かい仕草に至るまでの魅力が何倍にも倍増するんです。
視聴していて、ペルシアのCVはかやのん以外には考えられませんでした。
その位、相性バッチリだったと思います。
確かにこの作品のメインヒロンはペルシアですが、あやねる演じる狛井 蓮季を忘れてはいけません。
蓮季は露壬雄の幼馴染…成績優秀で面倒見が良いので、黒犬の寮生からの人気も高い存在です。
でも蓮季はそれだけじゃありません…露壬雄のサポートを完璧にこなせるのは蓮季だけ…
自他共に認める公知の事実であり、露壬雄にとっても大切な仲間なんです。
今の蓮季の立ち位置は、ボランティア精神の塊から生まれた産物…なんかじゃありません。
幼い頃からずっと温め続けてきた思いが、他の追従を許さなかっただけ…
だから、いつだって蓮季は露壬雄の味方なんですが、露壬雄が不利益を被ることを蓮季は絶対に許したりしない…
そんな蓮季の複雑な心情は、是非本編でご確認頂ければと思います。
他にも嶋村侑さん演じるシャル姫、日高さん演じる王 胡蝶や唯ちゃん演じる王 手李亞など、個性豊かなヒロインがたくさん登場します。
二人で共に歩くと決めた茨の道ですが所詮は一個人…出来る事には限度があります。
だから変わる必要がありました…自分たちは勿論…周りも…
変化とこの物語の顛末が気になる方は、是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、fripSideさんの「Love with You」
エンディングテーマは、飯田里穂さんの「いつか世界が変わるまで」
流石fripSideさん…鉄板です。
毎期fripSideさんの楽曲を聞いている気がしますが、3ヶ月1度のペースで新曲をリリースするのって大変な事なのではないでしょうか。
1クール全12話の物語でした。
声優さんの熱演とキャラデザの良さが相まって見応え十分な作品でした。