シャベール大佐 さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
並行世界への移動を繰り返すなかで、女子高生5人が成長していくSF作品
「鉱石ラヂオ研究会」(ラヂ研)という部活に所属する女子高生5人が、フラグメントと呼ばれる並行世界への移動を繰り返すSFアニメ。全12話。
作風的には、いちおうバトル要素もありますし、世界を滅ぼしていく「黄昏」という謎の存在も描かれるなど、シリアスな部分もありますが、どちらかというと、移動先のフラグメントで経験するちょっとした冒険や、微妙に違う別の世界の自分たちとの出会いを通して、ラヂ研の5人が成長していく、みたいな要素のほうが作品の中心という感じ。本格的なSF作品を期待すると、やや拍子抜けするかもしれません。仲良しの女子グループが様々な不思議な出来事を通して成長していくアニメというと、なんとなく夏色キセキなどを思い出したりもして、個人的には好きな系統なのでそれなりに楽しめたのですが、個々のエピソードの完成度やキャラの魅力については、いま一歩、あるいは二歩くらい足りなかったような感じでした。もう少し、日常パートで笑えたり、シリアス展開で泣けたりするような場面が欲しかったです。
また、作画があまり良くないので、美少女アニメとして映像だけ楽しむにも、やや難がありました。声は、各キャラともフラグメントごとに別の自分がいて、ときには自分同士の会話もあり、演じ分ける声優さんたちは頑張っていたと思います。
最後まで観終わって、個人的には決して嫌いではなかったです。ただ、作品としての出来はそれほど良いわけではないので、この手のジャンルが好きで、多少の欠点なら許容できる人向けの作品かもしれません。