退会済のユーザー さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
良い化学反応
【異色の組み合わせ】
ゾンビ × ご当地アイドルグループ。
この異色とも言える組み合わせは1話の段階では不安でしかなかった。「どうせインパクト重視の要素をごった煮にしたゲテモノ料理みたいなものでしょ」と。
しかし、最終回を視聴した今では、良い化学反応だったと断言できる。
【ジェネレーションギャップ】
本作で結成されたアイドルグループ「フランシュシュ」を構成するメインキャラクター7人は芸能活動に何らかの形で関わっているが、生まれ育った時代は明治、昭和、平成etc.と、それぞれバラバラ。それ故に生まれるメンバー間のジェネレーションギャップが、時にはギャグになったり、シリアスなストーリーとしても展開される。異色とも思えた設定が存分に活きていたのはとても感心した。
【新鮮で斬新なアイドルアニメ】
今では、さほど珍しくも無いアイドルアニメというジャンルだが、本作はテンプレやマンネリを感じさせることも無く、かと言って、王道やセオリーはしっかりと守っており、新鮮さと斬新さを損なわない作品になっている。
【舞台への敬意】
佐賀という舞台選びも面白い。アイドルといえば比較的、アイドル文化が受容されている都会で、立派なステージに立ち、年齢層の若いファンが熱狂する中、パフォーマンスをするイメージがあるが、本作は地方の佐賀を選び、一からご当地アイドルを地域に根付かせる困難を描けている。
また、舞台となった佐賀へのリスペクトや宣伝も欠かしていない。実在している佐賀のローカル店やイベント、観光スポットをしっかりと本編に組み込んでいる。実際に放送開始後、舞台となった場所に予想以上の来場客が訪れたとか…
アニメ聖地としての反響もしっかりと得ているのは純粋に素晴らしい。
【個別エピソード】
キャラクター7人の個別エピソードも偏りはあったが、概ね満足できる出来だった。1クールという、それほど個々のキャラクターを描く時間が割けない中で、最善を尽くしていた印象。
【最後に】
残念だったのは、アイドルアニメのお約束なのかもしれないが、ライブパートが殆どCGだったこと。
CGのクオリティが低いとは思わないが、逆も然り。
あとは、2期を想定してたのか、最終回が若干、消化不良気味に感じてしまった。続編があるのであれば、是非とも綺麗に完結してもらいたい。