Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
私たち、生きたい!
この作品はオリジナル作品だったみたいですね。
全てが「超一流」で固められた作品ではないと思います。
起用された声優さんは確かに超一流と太鼓判を押せますけれど。
それなのに、2018年12月22日時点で、あにこれの2018年秋アニメでも1位を獲得している上、ネット上でも爆発的な人気を誇っている、2018年秋アニメの覇権を争う作品と言っても過言ではないと思います。
個人的な見解ですが、最近「Cygames」の関わる作品に当たりが多い気がします。
最初にこの会社が凄いな…と思ったのが、「神撃のバハムート GENESIS」との出会いでした。
重厚壮大なファンタジー感が堪らない作品だったので記憶に残っています。
その重厚さは、続編となる「神撃のバハムート VIRGIN SOUL」でも色褪せることはなく、寧ろ助長された気がしました。
そして「そんな気がする」が「確信」に変わったのが、2018年春に放送された「ウマ娘 プリティーダービー」でした。
毎期作っているベスト10で堂々の1位…そして「お気に入りの棚」に入れるほど大好きな作品に出会えたことを嬉しく思っています。
だから本作品の視聴の決め手は3点…「Cygames」「種ちゃん」「本渡さん」でした。
この物語の主人公は、本渡さん演じる源 さくら…
アイドルを夢見る女子高生だったのですが、不運にも車に轢かれて亡くなるところから物語が始まります。
後から考えてみると、1話冒頭で亡くなる主人公も普通いませんから掴みは完璧だったと思いました。
まぁ、物語の設定上、ゾンビとして直ぐに復活するんですけどね。
そして次のビックリは、ゾンビとして復活したのがさくらだけでは無かったということです。
それぞれ異なるタイムラグがありましたが、7人中6人の自我が戻って分かったのは、さくら以外はみんな気合いの入った人生を送っていたということ…
ゾンビ娘ら7人で結成されたアイドルユニット「フランシュシュ」に課せられた任務は、存在が風前の灯となっている佐賀を救う「ゾンビランドサガプロジェクト」の実現でした。
こうしてアイドル活動を本格的に開始して、物語が動いていきます。
フランシュシュのメンバーと、生前の履歴は以下の通りです。
・源 さくら(CV:本渡さん)アイドルを夢見ていた高校2年生
・二階堂 サキ(CV:田野アサミさん)佐賀レディースチーム怒羅美の初代特攻隊長として九州を制覇
・水野 愛(CV:種ちゃん)日本一の人気アイドルユニット「アイアンフリル」のセンターヴォーカル
・紺野 純子(CV:河瀬茉希さん)1980年代のアイドルブームの火付け役となった人気アイドル
・ゆうぎり(CV:衣川里佳さん)伝説の花魁で、幕末から明治にかけての時代を生き抜く
・星川 リリィ(CV:みにゃみ)全チャンネルのゴールデンタイム放送番組で主演を経験した子役女優
・山田 たえ(CV:三石琴乃さん)メンバーの中で唯一自我に目覚めておらず詳細は不明
山田たえは置いておいたとして、錚々たるメンバーで構成されているのが分かります。
でも、時代と共に目まぐるしく変化しているアイドルの世界から取り残された存在であるのも事実です。
みんな生きた時代が違う様に、アイドルに求められるニーズだってバラバラ…
だから最初はみんなバラバラで、一つに纏まるなんて微塵も思えませんでした。
そもそも纏まろうなんて発想そのものが無かったと言っても良いでしょう。
それにさくらとたえ以外は生前の記憶が戻っているんです。
何故自分が今ゾンビなのか…
自分に用意されていた煌びやかな舞台は、こんなはずじゃなかったのに…
実際にそういう言動も沢山見てきました。
そんな負の連鎖にがんじがらめとなったみんなが、どうして少しずつ纏まっていったのか…
生前、普通の女の子でしかなかったさくらが必死に奮闘したからにほかなりません。
ゾンビとなった自分たちの生きる道がこれしかないのを知っていたから…
だから彼女たちのパフォーマンス…回を増すたびにクオリティが上がっていくんです。
それはみんなの心が纏まり始めた確かな証なんだと思います。
まぁ、フランシュシュのアイドル活動が順風満帆な筈はないんですけどね…
過去のトラウマで動かなくなった身体…
繰り返す数々の不運な出来事にポッキリ折れた心…
一人だったら二度と立ち上がれない危機的状況がメンバーを次々と蝕んでいきます。
そんな状況の中、フランシュシュは何を選択するのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
「私は失敗したり、後悔したりすることを全然ダメだと思わない。」
こんな名言シーンが待っていてくれますよ。
オープニングテーマは、「徒花ネクロマンシー」
エンディングテーマは、「光へ」
どちらもフランシュシュが歌っています。
他にも物語の中で沢山の挿入歌が使用されています。
私のお気に入りは、「目覚めRETURNER」と「ヨミガエレ」かな。
ネットでは2話で流れた「DEAD or RAP!!!」が人気だったようです。
1クール全12話の物語でした。
最終話の腕パンパンから始まるパフォーマンスは半端ありませんでしたね。
この腕パンパン…私のスイッチになりそうなんですけれど…
もう何度見返して何度目頭が熱くなったことか…
でもラストの投げっ放しはあんまりじゃありません?
物語が続くなら全然OKなんですけれど…
続編を期待していて良いんですよね??