シャベール大佐 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
普通に楽しめる、悪くない居酒屋グルメアニメ
日本にある普通の居酒屋「のぶ」の入り口が、何故か異世界の古都・アイテーリアに繋がってしまい、さまざまな人物が訪れるようになる、といった設定のグルメアニメ。
元はWEBアニメとして18年4月から公開されていたようですが、10月からテレビ(J:COM)で放映していたので、今回初めて視聴しました。テレビ版では全12回で、毎週Aパート、Bパートの2つのエピソード、その後に「のぶ+」という実写のミニコーナー(なぎら健壱が実在の居酒屋を訪れ、本編に登場した料理を食べる、みたいな内容)という構成でした。
視聴前は、まずタイトルや設定の時点で、「ああ、またこのジャンルですか」みたいな印象があって、あまり期待していなかったのですが、実際に観てみると、意外と先行作品との類似感は気にならず、普通に楽しめました。
異世界といっても客として登場するのは兵隊や役人などの人間ばかりで、ファンタジー色はそれほど強くなく、どちらかというと、もしも中世ヨーロッパに現代日本の居酒屋が出店したら、みたいな雰囲気。内容的には、日本の居酒屋では普通の料理を、異世界のお客さんたちが初めて食べて美味しさに感動するみたいなベタな展開が多いですが、あまり嫌味がない作風なので見やすかったですし、料理以外の部分のストーリーもそれなりに面白かったです。
主人公は店主兼料理人の矢澤信之と看板娘の千家しのぶ。どちらも、いかにもアニメキャラ的な過剰な個性のない、ごく普通の人といった感じで、悪い印象はありません。特にしのぶは、どこにでもいそうなレベルの素朴なかわいさで、この作品の雰囲気に合っていたと思います。
作画は、制作がサンライズということで、全体的に手堅い作り。料理はとても綺麗に描けていて良かったです。
最後まで観終わって、まあまあ楽しめました。グルメという万人受けするジャンルで、一つ一つのエピソードは短く、作風に強いクセもないので、興味がある人は観てみてもいいんじゃないでしょうか。