退会済のユーザー さんの感想・評価
4.8
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:今観てる
ツッコミ不在の面白さ
アイドルを夢見た女子高生は、
ある日、玄関の前でクルマにひかれて死んでしまう。
目覚めた館で、自分がゾンビであり、
なぜかアイドルとなり佐賀を盛り上げて救えと
自称アイドルマネージャーから怒涛の説明を受ける。
戸惑いながら、本来の力なのか、ゾンビの力なのか
火事場の馬鹿力と瞬発力でピンチを切り抜けていく。
初ライブでは、周りはまだゾンビの状態で
ヘッドバンキングのデスメタルを決め
公民館では、とっさの言い合いから
メンバー同士のラップバトルを展開
彼女たちはいったいどこへ逝くのか。
ツッコミ不在のスピード展開が面白い。
マネージャーの無理難題と横暴に対して
主人公が佐賀弁でアタフタしながら
結局押し流され、なぜか逆転大勝利するところが面白い。
ゾンビでアイドルで佐賀を救うという
3拍子そろってツッコミどころ満載にもかかわらず
誰もつっこまない。
その上、誰も一切説明しない。
でも面白いというのが不思議だなと感じる。
昭和のアイドルと平成のアイドルの
価値観の相違の回が面白かった。
ゾンビでないとこの対立が描けないので
ゾンビランドサガならではと感じた。
ファンとアイドルの距離感の話だった。
現在は握手会などでファンとの距離は近い。
その分プライバシーもなくなってくる。
一方、昭和のアイドルはファンとの間に
境界線があった。
ただそのために
血の滲むような目に見えない努力の結果
しかファンには見せなかった。
不完全なものを見せることに昭和のアイドルは抵抗を覚える。
現代はうつろいが早く、
完全なものを待っていては置ていかれてしまう。
不完全のものをどんどん試していく。
挑戦的かもしれないけど、
見方を変えると
現在の私たちは
じっくり腰を据えて行っていない
半端者なのかもしれない。