8bit さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
子供向けアニメと思いきや大人向け?分からん!
とある理由で発生した怪獣を変身して倒す特撮風アニメ。
演出面に非常に癖があります。
BGMは滅多なことでは鳴らさず、環境音ですらほぼ無い。
(音楽に鷺巣詩郎を起用してるのに全くその素振りを見せないんですよw)
説明は最小限に抑えれらており情報量としては少なめです。
どことなくエヴァンゲリオンが思い出されます。
足し算の演出が多様されている昨今のアニメにおいて引き算の演出を使うアニメは珍しい部類。
台詞も同様でアニメアニメしている箇所とそうでない箇所の割り切りがしっかりとしています。
いらないと思った箇所はちゃんと切る、編集とは本来そうであり監督の個性が表れていてとても良いと思います。
お話は前半ドラマパート後半バトルパートの構成。
特撮や低学年向けアニメによくみられる構成で「なんでこれが深夜枠なんだろう」と思ってしまうほど
特撮ではよくある展開を見て「ははーん、これはお約束を楽しむアニメだな?」と気付きます。
しかしそのお約束も説明されすぎていない"間"のある構成から「考える余地」を与えてくれ、大人の視聴にも耐えうる作品となっています。
あと地味に音響がいいです。(鷺巣さんの力はここで発揮されてる?)
ちゃんとしたスピーカーじゃないと「効果音がデカいのに声がよく聞こえない」現象に陥ります。
一般的な家庭用アニメだと声を通すのが優先されるのでこの作りはあんまり見ないですね。
映画だとあるあるのアレです。
アニメーション制作はTRIGGERですが得意とするはずのジャパニメーションは観られません。
どうやら新人部隊だそうで…(?)
止めの作画そのものは良いですが動画部分があまりにも弱い印象です。
残念ながらドラマパートはほぼ静止画。
逆にバトルパート3D部分の気合の入り方は凄いです。
嘘パースを再現するための特殊なリグ(3Dモデルを動かす仕組み)などを組んでいるのが分かります。
あぁこの嘘パース感、堪らない。
グラフィニカさん良いですね!
個人的には「お約束」「引き算の演出」が結構ツボなのですが、それを退屈だと感じる人にはオススメしないです。