プランタン さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
兄弟の確執と、逃れられない家の宿命と
アニメⅠ期は当時の本編進行の兼ね合いもあり、18話からはオリジナルの結末に向かう。17話からの続きとしてみるといい。特に第5話「祟り寺の子」を見直してからの視聴がおすすめ。
「京都不浄王編」と題に据えるだけあって、12話まるっと不浄王に纏わる内容になっている。
脈々と受け継ぐ親子の縁、家のしきたりが勝呂家を通して描かれる。サタンの落胤としての力に悩む兄・奥村燐と、兄に対し劣等感など複雑な感情を抱く弟・奥村雪男の確執も同時に展開する。
dアニメで視聴したのだが、とにかく音響面で聞き応えがある。1期に引き続きBGMの仕事が素晴らしい。加えて、当時は新人だった声優陣が中堅どころに成長しての放送だったため、演技力の向上含め非常に堪能できた。藤本獅郎役の藤原啓治氏は体調不良で代役となり平田広明氏になっているが、違和感なく演じきっていた。
コミックで流し読みしていた勝呂父のセリフが回想付きで流れ、不覚にもウルッときた。この章の主人公は間違いなく勝呂竜士である。「お姫様」と揶揄されたり、「やっぱりカッケー!」と褒められたり、燐との信頼が分かる部分含めて魅力あるキャラクターとなる。
第10話「不撓不屈(ふとうふくつ)」は戦闘描写が非常に見応えがある。全般的にCG制御の技術向上があちこちに見受けられて良い。
最終話の漫画絵の再現性はかなり高く、コミックスで続きが読みたくなる。