nloveY さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
良い意味で裏切られた、学生の方達に見てもらいたい
とあるレビュアーきっかけでの視聴。何気にあにこれきっかけでアニメを最終話まで視聴できたのは初めてだったりします。
見る前に気付いたんですがこのアニメ、2018年冬のアニメなんですね。。。と、ちょっと嫌な予感がしていました。というのも新しめのアニメは一昔前のアニメに比べて評価が低いという偏見があったからです。が、このアニメで改めることになりました。
大雑把なストーリーとしては女子高生4人組が南極に行くというもの(日向はフリーター)ですが、こういう○○、○人組で自分がよく陥る「この○人である必要があるのか問題」ですが、本作はそういった細かい部分を丁寧に描写していて好感が持てました。
メインキャラクターである一人ひとりにスポットがあたるのは珍しくないですが他の多くの作品では1話でメインキャラの一人にスポットを浴びさせ、解決してそれっきりというのが結構多いと思うんです。そういうところが他作品と同じであればきっと私の中で本作はただの良作止まりだったでしょう。めぐっちゃんに関しても最後の{netabare}キマリとのシーン{/netabare}を持ってくるあたり細部まで丁寧に描写する制作人に拍手です。
史実に忠実かどうかは分かりませんが素人目線では全体を通して納得できるような作りであったと感じています。
13話とは思えないようなボリュームで丁寧な作りなのできっと見落としている箇所も多々あると思います。その楽しみは二週目に取っておくことにします。
一つ不満点といえば{netabare}最後の百万円は置いてきたという所、「ん?」と思った私は心が汚れているのでしょうか。あれはいずれまた戻る、母に会うために稼いだ百万円に頼らずとも私は生きていけるという意思の表れという認識でよろしいのでしょうか?{/netabare}
本作にはたくさんの名言があると思いますが中でも{netabare}"基地での生活で重要なことは食事とイベント、限られた空間で単調な生活が続くから"{/netabare}という何気ないフレーズが頭に残っています。食事やイベント事に対して無頓着な私で尚且つ無趣味だからでしょうか、ギクっとしてしました。
そして、私事で申し訳ないが残念なことが一つ。
それは視聴中、視聴後、彼女達の輝いている姿を見て自身とのギャップで自己嫌悪。何かしたい、けど何をしたらいいか分からないというキマリと同じでそう思っている人達は高校生くらいの年齢なら多いはずです。私も実際そうでした。そして学生では無くなった今も尚、変わらず、そして変わらずにいる自分自身に慣れてしまっているのです。彼女達は一歩前へ進んでいるのに対し自分は……と思ってしまいました。
動機なんて何でも良い、行動することが大事。と奮い立たせてくれるアニメはそう多くはないでしょう。しかし、それに感銘を受けてもなお、私は大きな挑戦はしないのです。
本作の視聴を終え、言葉にならない何とも言えない気持ちに苛まれましたがそれと引き換え一つ財産を得ました。
それは「この人達となら一緒に南極へ行きたいと思えるような友達、仲間を見つけたい」と思えたこと。
間違いなく本作「宇宙よりも遠い場所」は私にとってかけがえのないアニメの一つになりました。
妥協せず自分に合うアニメを探すべくあにこれに登録して早1年、登録早々編集して手つかずだった私的マイベスト10を編集することができました。
とても嬉しいです。『ありがとうあにこれ!』『ありがとう宇宙よりも遠い場所!』