岬ヶ丘 さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
むしろこっちの方が茨の道かも
牧瀬紅莉栖を助けられなかったβ世界線を舞台にした物語。という概要を聞いたとき素直に思ったのは、「この物語を描く必要性があるのだろうか?」ということだった。
無印で最終的に奇麗な形でシュタインズゲート世界線に到達したあの記憶を、視聴者である私たちは岡部のリーディングシュタイナーのような形で保っている。それが分かっているうえで、あえてバッドエンドの世界を描くという挑戦はなかなかにリスキーだなと感じた。
むしろ逆に本作から無印を見るといいんじゃないか?と思ったが、無印を見ていないと人間関係やタイムリープの概要が全く分からない。結局この順番で見るしかないのだな、これが収束点なんだ・・・と渋々納得。
内容について気になった点をいくつか。岡部の性格が変わりすぎており、凶魔に復活するまでが非常に長く重苦しい展開が続く。もう少し早めに彼を復活させて、その後メリハリの利いた物語にしてほしかった。
アマデウスという形で復活した紅莉栖だが、あまり出番がない。もちろん紅莉栖を助けられなかった世界線の物語なので仕方がないが、アマデウスとして登場した以上もう少し印象的なシーンがほしかったかな。
α世界線でも過酷なタイムリープを繰り返した岡部だが、β世界線でも2036年から2011年まで3000回のタイムリープを繰り返すなど、結局どの世界線でも大変な目に遭う岡部。むしろβ世界線の方が茨の道なんじゃないかとは感じた。
この作品は絶対に見ないといけない、見た方がいい作品だとは断言できない。シュタインズ・ゲート無印で止めておくという選択肢もあっていい気がする。ただ本作は無印を補完する役割も担っているので、シュタインズ・ゲートファンなら見てもよい作品だと思う。
視聴日 18/11/27