gazabata さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
偶発的異世界
元気がない時用アニメとしては申し分のないプロダクトである。一日一回服用、十二カプセル入り。
ストーリー:
特に目に留まるようなことはない。可もなく不可もなく。
キャラ:
バラエティ豊富なキャラがいるおかげで飽きることはない。全体的にもう少しなれなれしくても良い様な気はした。
気に入っているのはギャグとか突っ込みのタイミングがひどく良いことである。大して面白くないジョークでも間の取り方がいいので救われることがあった。
声優:
声が高い人がよく叫んだりすると耳がつんざくのでやめて。
不思議:
このアニメはいろいろと不思議な点がある。そしてこれが意図的なのかどうかは分からない。
まず初っ端からおかしいのは名前である。ココア、ちの、リゼ、ちや、しゃろ、この名前はほとんどがどこの国の名前でもない。(今名前を調べるためにwikiを開いたら全員の名前が漢字だったので驚いている)この名前はホットココア、カプチーノ、などといった飲み物の当て字であることは分かるのだがそれでも奇妙であるということだけは覚えておいてほしい。
次に気にかけてほしいのは土地である。明らかにヨーロッパが舞台になっている。正式には「木組みの家と石畳の街」らしいのでフランスらへんであることがわかる。
舞台がほぼ確定的にフランスであるにもかかわらず、その場所の共通語は日本語である。証拠としてまずはさっきwikiを調べていて知った全員の名前が漢字であるということ。(これだけでもう結構確定的だけどさっき知ったばっかなのでそれ以前に準備していたのも書いていきます)日本語でしか通用しないようなジョークが多数存在する。(漢字の読み間違え等)喫茶店のメニューが日本語。主人公は英語ができない。他。
次におかしいのはウサギの存在。タイトルにも出てくるがこの世界はウサギに対する執着がおかしい。町には野良ウサギ、カフェの名前はホワイトラビット、甘味処の名前は甘兎庵、アニメ内に存在する映画のタイトルはうさぎになったバリスタ、他。
そしてキャラたちの飲食に対する執着も過激である。メインキャラ全員がコーヒーとかお茶とかに興味がある。名前までもがそのようになっている。
あと一つ訳が分からないことがある。ごくまれにまったく面白くないジョークやつっこみが組み込まれていることがある。いや、少し言い変えよう。ごくまれに世界中のだれが見ても面白いと思いようがない様なジョークとも呼べないジョークが組み込まれている。作者を貶しているつもりはない。本当に訳が分からない一言がジョークとして提供されることがある。これは本当に訳が分からない。このアニメが全部面白くないのであれば納得ができるが、タイミングもいいしほとんどのジョークが面白い。その中でジョークのエッセンスがひとつもない一言を言われてとても奇妙な気持ちになる。
そして謎の兎おじいさん。あれはいったいどういう設定なのだろうか?
最終的に何が言いたいかというと、このアニメ及び漫画のクリエイターたちは、コーヒーが好きで兎が好きで創り出した世界がいかに奇妙で特異な世界か気づいていないと思う。このアニメは我々の住んでいる世界とはかけ離れすぎている。異世界である。
だがもうひとつ考えられる可能性がある。この意味不明なレビューをここまで読んできた物好きなあなたならもう気づいているのではないだろうか。フランスで漢字名を持ったウサギとコーヒー好きしか存在しない世界がどうやって作られたか。その通りである。ごちうさは第二次世界大戦後ドイツ・日本側が勝利したパラレルワールドを描いているのだ。世界共通語は日本語となり、全世界の名前に無理やり漢字の当て字がされる。世界総統閣下はウサギとコーヒーを好むことよりウサギは世界平和のシンボルとなり、コーヒー豆は大量生産される。ペットはウサギのみが許され、真水を飲むことは法律で禁じられる。カフェインの接種のし過ぎで一般人は発狂し時折、訳の分からないジョークを言い始め、ペットのウサギが死んでしまったおじいさんの生まれ変わりであると幻想し始める...
点数:7/10
ごめんなさい。