dbman さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
風ロス症候群に見舞われそう
原作:小説/スポーツ(駅伝)/全23話/アニメーション制作:Production I.G
すでに漫画化や実写映画化されている作品とあって、大学生が箱根駅伝を目指すということ以外のネタバレを見てしまわないように情報をシャットダウンしながら視聴を開始したところ、第8話まで一気に見てしまうほどに楽しめました。この作品はヤンキーこそ登場しないけれど、分かりやすく例えるならば『ROOKIES』の駅伝版というのが近いかもしれません。
現時点までの率直な感想として、駅伝が舞台ということもあってか派手な演出や突飛したキャラクターなどはおりません。唯一の女性キャラにしてヒロインと思われる存在は葉菜ちゃんひとり。しかしながら、割と平坦に進行していくのに飽きることがなく見入ってしまいました。私自身が学生時代に中長距離がメイン種目ながら駅伝の選抜メンバーとして走ったこともあり、他より人一倍この題材に思い入れを抱いているということもありますが。
なお私の中では“駅伝といったら奈緒子”が筆頭に来るほどに漫画『奈緒子』が愛読書のひとつで大好きということもあり、あちらはとてつもなく感動させてくれる作品であったのに対し、こちらの作品ではどういった感情を与えてくれるのか今後の展開に期待しております。2クールじっくりと視聴させて頂く所存です。
▽12/16 追記
この作品は完全ノーマークだったけれど、回を重ねるごとに面白さが増していくものだから、気づけば今期視聴している17作品のなかでもTOPクラスに位置づけするほど毎週楽しみな作品となっていますw
▼第4話
{netabare}終盤での王子による唐突な熱いセリフには不覚にもぐっときてしまった。ただの漫画好きな貧弱キャラかと思いきや、そういうキャラだったのかw 不意打ちすぎるだろ!{/netabare}
▼第5話
{netabare}ニコチャンによるセリフ「走ってるときだけは綺麗になれる気がすんだろ。真っ白つうか、…全部置き去りにしてさ。一瞬でも綺麗さっぱりできるんならさ」は心底共感できるものがありました。本当にそのとおりで、走ってるときってずっとという分けじゃないけれど、ふと何も考えないで頭が真っ白になる瞬間がやってきます。無の境地というか、ランナーズハイとはまた違ったあの感覚は他ではなかなか感じることの出来ない心地良さがあるんですよね。{/netabare}
▼第6話
{netabare}最後まで走ることを拒否していたキングが神童の説得もありやっとこさ加入。その意固地さを武器に頑固で粘り強い走りを見せてくれる日が来るのかもしれない。{/netabare}
▼第7話
{netabare}いよいよ、部員らが公式大会にて走ることになったわけですが、結果としては予想通りというか驚くべき点がありませんでした。走行中の描写からスリップストリームが描かれるのかなと思いましたが、もっとクライマックスのシーンで使うのか、はたまたそういった技的な描写は登場しないのかわかりませんw ちなみにラスト一周を切ったときに鳴らされるあの「チリンチリン」という音がとても懐かしく感じ少々、余韻にひたってしまったw{/netabare}
▼第8話
{netabare}チームを導こうと火がつくもカケルの苛立ち、空回りっぷりが目立った回でしたが、これはとてもよく分かる。その不器用さもあるかもだけれど、こういうモードに入った時って、周りがまったく見えなくなってしまうというかやることなすことすべてが悪い方向へ向かってしまうものです。しかしながらハナちゃんに八つ当たりしてしまったシーンでは、すぐさま素直に謝ることが出来たので、ちょっとビックリもした。どうでもいいけれどムサの話し方がどんどん戦場カメラマンに近づいている件についてw{/netabare}
▼第9話
{netabare}今回は、カケルがかなりメンバーに歩み寄れた回でした。カケルと王子の応援シーンではちょっとジーンときてしまったりと。しかしハイジよ、不死の病だとかの類いでお涙頂戴の展開にだけはならないでおくれ。ちなみにハイジによるニコチャンのキャラ弁が映し出された瞬間に食ってたパスタを軽く吹いてしまったw{/netabare}
▼第10話
{netabare}王子のメチャクチャだったフォームの原因が、まさかの漫画を読む姿勢とはw これで王子が成長し記録が伸びていくことは喜ばしいけれど、あのクソ笑える走りが今後見れなくなると思うとかなり残念と思ってしまう…。最近気づいたんだけれど、なんか「ゾンビランドサガ」のたえちゃん同様に、王子ばかり追いかけてしまっている自分がいる。ってくらいに愛すべきキャラですなー。ちなみに終盤、王子が走っている姿を応援する面々による「王子さーん!」が「おじさーん!」に聞こえて笑ってしまったw{/netabare}
▼第11話
{netabare}神童がとことん輝いた回でした。彼は陰が薄く個性もとくに感じられないので、正直なところモブくらいに思っていたけれど、神童のような縁の下の力持ちキャラがいなかったらこのチームは成り立っていないんだなあと彼に対する見方が少々変わりました。それとジョギングに連れて行ってもらえないニラがクッソ可愛かったw ちなみに最近はニコニコの字幕つきで視聴しているんですが、この作品は割とシリアスよりなので、笑えるシーンというのは少ないのだけれど、ニコニコ字幕効果があると結構笑えるものとなっているのでオススメですw
{/netabare}
▼最終話&総括(3/28追記)
ついに最終話が終わってしまった…。全23話ながら、どの回も捨て回が見当たらず、笑いはもちろん泣きどころも多く、この作品にどれだけ感動させられたか分かりません。同時に流してしまった涙の量もやばそうだw
今季放送アニメで視聴していた全作品のなかでも一番と言っていいほどに毎週楽しみで仕方なかっただけに、観終えてしまったいま、ロス症候群が激しいものとなってしまいそう。
キャラクターも良い、声優の演技力も良い、作画・演出・楽曲も良いの良い良い尽くしの最高で素敵な作品だったことは言うまでもありません。年齢性別問わず、駅伝に興味がまったく無い方でも間違いなく楽しめる一作なので未見の方には心よりオススメしたい。
▼キャスト
蔵原 走[カケル]:大塚剛央
清瀬灰二[ハイジ]:豊永利行
杉山高志[神童]:内山昂輝
柏崎 茜[王子]:入野自由
城 太郎[ジョータ]:榎木淳弥
城 次郎[ジョージ]:上村祐翔
岩倉雪彦[ユキ]:興津和幸
ムサ・カマラ[ムサ]:株元英彰
坂口洋平[キング]:北沢 力
平田彰宏[ニコチャン]:星野貴紀
勝田葉菜子:[ハナチャン]木村珠莉
▼制作情報
制作:Production I.G
原作:三浦しをん/小説:全1巻/漫画:全6巻
監督:野村和也
シリーズ構成・脚本:喜安浩平
キャラクターデザイン:千葉崇洋
▼主題歌
オープニングテーマ1「Catch up, latency」歌:UNISON SQUARE GARDEN
オープニングテーマ2「風強く、君熱く。」歌:Q-MHz feat. 日高光啓 a.k.a. SKY-HI
エンディングテーマ1「リセット」歌:向井太一
エンディングテーマ2「道」歌:向井太一