yuugetu さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
欠点は多いけど、音楽とキャラクター描写に愛があるのは良い〈再視聴感想〉
2017年冬アニメ。全12話。
リアルタイムで3話くらいまで見ましたが、見所がわからず断念しました。
(2018.11.22)
【再視聴感想】
続編の「W'z《ウィズ》」が面白いので再挑戦しました。
序盤はだいぶ忍耐が必要。中盤からは良い所が多くなってきます。
映像はジグラートの異世界感が素晴らしいですね。背景のプロジェクションマッピングや丹念な映像作り、回り込みなどが面白い試みで、キャラクターも良く動く。敵ハンドシェイカーの能力がユニークで映像も工夫されていて、バトルシーンが楽しいです。単純に異能力ものとしては続編のウィズより独自性が高い。
ただカメラワークが激しく動くので見難く、画質が低いと見ていて辛い。これも中盤から多少改善されていきます。
最も評価したいのは音楽です。
OPEDも良かったですが、BGMとその使い方が本当に素晴らしいです。サントラがBDの特典しかなくてツラい。
{netabare}
脚本がライトノベル的というか、独特の会話や説明的な台詞はかなり好みが分かれそう。中盤からは改善されていきます。
ただ、ハンドシェイカーとジグラートについては最後まで詳細がわからない部分も。
キャラクター描写も非常に癖が強い。
ですがハンドシェイカーとして戦う理由については、パートナーとの関係性等も織り込みしっかりと描かれていて良かったと思います。ブレイク・バインドにはそれが無くて勿体なかった。
内容は3話時点では見所がはっきりしないのですが、5話くらいから敵ハンドシェイカーも掘り下げられ、人間ドラマが見所なのがわかってきました。
タヅナとコヨリはボーイミーツガール特有の初々しい描写に魅力がありました。ただ、最序盤ではエロが多すぎるのが良さを殺してしまってます。もっと違うシーンで表現するか、その尺をブレイクとバインドの掘り下げに使って欲しかった…
神に見えず物語は終わるので、手を繋がなければコヨリが死んでしまうのは解決しませんし、どの程度の時間なら手を離しても大丈夫なのかも最後まで不明。(手を離していられる時間は、スマホの充電量のようにチャージ量によって変わるのかな?続編「ウィズ」の描写からの解釈になりますが…)
本作の最大の美点は、キャラクターへの愛だったと思います。
どのキャラも、ハンドシェイカーでなくなってから夢や願いを掴んでいるのが良い。リタイアしてからは主人公カップルと親しくなっていくのも和みました。
私が一番好きなのはコダマとヒビキ。唯一恋愛感情がない二人ですが、それだけに二人の願いと夢と絆がいかに強いかしっかりと描写されていて良かったと思います。ファンレターボックスに手紙が一通しか入ってないと解るシーンが凄く好き。{/netabare}
やりたいことはよくわかるけど視聴者の目にどう映るかしっかり計算できていなかった印象でした。
それでも良い所は少なくなく、可愛い女の子やカップル・パートナーの関係が好きなら結構楽しめるかも。
(2019.3.21)