「かくりよの宿飯(TVアニメ動画)」

総合得点
66.6
感想・評価
213
棚に入れた
891
ランキング
2805
★★★★☆ 3.3 (213)
物語
3.3
作画
3.2
声優
3.4
音楽
3.3
キャラ
3.3

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ネタバレ

Lovin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観たい

タイトルなし

■情報
 {netabare}原作:友麻碧

 監督:奥田佳子
 シリーズ構成:金春智子
 キャラクターデザイン:佐藤陽子
 制作:GONZO
 話数:2クール全26話

 OP1:「灯火のまにまに」
    by 東山奈央

 OP2:「灯火のまにまに」
    by ナノ

 ED1:「彩 -color-」
    by 沼倉愛美

 ED2:「願い花」
    by 小西克幸

 ED3:「時の砂」
    by 暁(内田雄馬)、鈴蘭(内田真礼)

 ED4:「風」
    by 銀次(土岐隼一)

 ED5:「知らない気持ち」
    by 中島愛

 ED6:「ヤシホノハナ」
    by 葉鳥(寺島拓篤)

 ED7:「恋守唄」
    by 秀吉(柿原徹也)

 ED8:「刹那の煌めき」
    by 雷獣(日野聡)

 ED9:「永遠の絆」
    by 乱丸(石川界人)

 挿入歌「春色」
    by 東山奈央
{/netabare}
■感想
 知識:原作小説未読
 鑑賞:TV放送
 概要:調理型隠世系
 成分:大旦那、鬼嫁、丁稚
 設定:お腹を空かせた少女は…

 全話観られたわけではないが、結構面白かった。天神屋編の視聴は白夜登場後の視聴が少し怪しく、折尾屋編は多分大体見たと思うけど、ステータスは観たいのまま。後半の折尾屋編はキャストが歌うEDが毎回のように変わっていたため余り思い入れは持てなかった。Wikipediaには、原作は「キャラクター小説」とあり、富士見L文庫なので勝手にライトノベル扱いするが、これ以上言及するつもりはない。

 {netabare}主人公は、かつて相当な狼藉をはたらいたとされる祖父が残した縁から、数々の悪行の賠償として天神屋という宿を営む鬼(大旦那)に嫁ぐ、という事態に陥る。この事実から簡単に想像できるが、あのじじぃは現世(うつしよ)と隠世(かくりよ)を度々行き来しており、かつ相当派手なことを起こしていた。それがある意味伝説のように語り継がれていたりもする。まあそういう経緯で主人公は隠世に浚われるところから始まる。主人公は実は…作中で語られるのでここは伏せる方向で。
 {netabare}こういうことを書いて一般的に通じるか知らないが、それしか思いつかないので書いてしまうと、バブル絶頂期(多分)頃に「嫁姑問題(よめしゅうとめもんだい)」というのがもて囃された時期がある。14時や15時のワイドショーで連呼されていて、例に漏れず私の母親もTVに噛り付いて観ていた。その母親が話したワイドショーのサブタイトル「西瓜を投げつける鬼嫁」というのが、西瓜丸々一個を投げつける映像しか想像できなくて忘れられていない。{/netabare}ここで言う鬼嫁は実際にそういうことをするわけではなく「おしん」状態で耐え凌いでいくが、現世から連行(?)した小さな眷属だけが拠り所であったり、健気に、しかしジジィ譲りの太さで生きていく。
 ということで天神屋という老舗宿で暮らすことになるが、天神屋の従業員を一人ずつ懐柔、かつ仲間に組み入れながら主人公派閥を大きくしていく。派閥とか書くとキナ臭い表現になるが、争いはあるが猫パンチを繰り出すような展開が待っているわけではない。それに主人公が持っているのは、役に立たない(そんなこともないのだが)眷属と、ジジィに仕込まれた料理の腕だけで、それを武器にのし上がって行く(私個人がバキに影響されているわけではない)。そうやって銀次から始まり、春日、静奈、お涼、板場の達磨達、とまさにドラクエ風RPGの仲間を見つけて増やしていく、そんな話が基本となる。立場上余所者が居場所を確保するのが目的なのでこれは仕方はない。
 次に自らのお節介が元で連行された折尾屋では、それ以前から敵か味方か判断できない塔矢名人の息子みたいな髪型の偉いさんが拉致の犯人なのにほぼ何もしなかった、ということから当初は何がしたかったのかわからなかったが、流石は上位のあやかしではあった、と思える展開となった(あいつは磯姫と同じ能力を持っていたのか?)。天神屋編より折尾屋編のほうが冒険感があり、天神屋編で味方につけた天狗の長とその息子の話も折尾屋編で回収する辺りが、痛快というほどでも無いが楽しく観られた。そして後半も基本的な展開は変わらず、時彦(は天神屋編からだが)、葉鳥、戒・明、ねね、太一という連中が仲間になる。とは言え、個人的にも余り好ましく思っていない敵の企てなど、主人公を待ち構える苦難はそう易々と越えられそうにもないが、磯姫、縫ノ院&律子、果ては「あい」(焼き鯖鮨)のサポートを受けつつ乗り越えていくことになる。あと淀子みたいな性格の娘は願い下げなのだが、嬉しそうにもんじゃを作るシーンはちょっと可愛かった。
 最近個人的に全話観ることが可能な作品が減ってきて「何となく話しが繋がれば良いか」とか諦めていたけど、この作品は何となく全話を観たかった、と後悔している。後半のEDはアレだけどOPは前半より良かったし、前半は居場所の確保、後半は敵以外に名状し難いアイツとの対決、と言う構図が私を惹きつける要因なのでは、と考えている。春日はもとより、静奈、お涼、ねねも可愛らしいキャラだった、というのは人に推したくなる理由かもしれないが、2クールあるので視聴にはそれなりの覚悟が必要かもしれない。ただ内容に関する覚悟ではない(某「オルクボルグ」、某「噛み切り丸」、某「小鬼殺し」みたいな)ので敷居は高くないと思う。{/netabare}

■蛇足
 {netabare}某人気下降気味の動画サイトで

 「食欲の秋」をテーマとして幾つかの作品を放送するらしいが、

 個人的にはこの作品や料理を口にするシーンがエロい

 「味覚障害児」の話とか良いのではと思う。{/netabare}

投稿 : 2018/11/19
閲覧 : 347
サンキュー:

22

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