新条タク さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
生きることの美しさ
この作品は、私が今まで見たアニメの中で、美しいという言葉が最も似合う作品でした。
アニメの作画もそうですが、何より一つ一つの物語が美しく、涙なしでは見れませんでした。
舞台は架空の世界ですが、ヨーロッパがとても近しいと思います。4年間にわたる戦争の最中、武器と呼ばれ戦うことしか知らなかった少女が慕っていた上官と自身の両腕を失います。そして、死ぬ間際に最後の言葉として上官が放った「愛してる」という言葉の意味を様々な人と触れ合う中で探していく物語です。
戦後は郵便社で自動手記人形(ドール)として様々な人の言葉を手紙にする仕事をします。
この物語の見所は、主人公の少女、ヴァイオレットエヴァーガーデンが多くの人の心に触れ、心を手紙にし、周りを美しく変えていく、そして、ヴァイオレット自身の心も美しく変わっていくところです。
戦争により多くの人の心が深く傷つき、失った人はもう戻ってこない、だからこそ、愛しているとはなんなのか、自分自身の愛してるとは何か、人の心の美しさと愛を教えてくれる作品です。
個人的に好きなのは、ルクリアからルクリアの兄への手紙の話やドロッセル王国とフリューゲル王国の姫と王子の公開恋文の話、ユースティーティア天文台での写本の話などがとても好きです。でも、これは個人的にであって、基本的にはすべての話が心に響く美しい話です。
それぞれの話のタイトルにも注目です。