STONE さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
再び巡り会う
原作は未読。
前期で見られたような主人公である海崎 新太の回りに起きた様々な事件は本作ではなく、海崎と
メインヒロインである日代 千鶴の関係性に絞り込んだ内容。
海崎の方は日代への思いを自覚しつつも自分がリライフ被験者だということが歯止めになって
いるのに対して、日代は自分の海崎に対する感情が何なのかよく判らず、様々な行動を取るがこれが
おかしく、可愛らしい。
終盤において、互いに思いを伝えることができた二人だが、これが期間限定の恋愛ということで
うまくいっても悲しさがつきまとう。
それを象徴していたのが最後の登校の日の別れのシーンだろうが、同じ悲しみでもリライフ
被験者は自分だけと思っている海崎にとっては日代に会えなくなること、日代の記憶から
消えてしまうことへの悲しみなのに対して、海崎がリライフ被験者であろうと気付いている日代に
とっては自身も海崎の存在を忘れてしまう悲しみもあり、この差異はちょっと興味深いところ。
そして、これに抵抗するかのような日代の行動(手に書くやつ)が泣かせる。
最終的には元の大人に戻った二人が再会するが、日代がリライフ研究所に就職したのは夜明 了と
小野屋 杏の粋な計らいなんだろうな。もしくは海崎と日代への後ろめたさに対する罪滅ぼし的な
ものもあるかな。
記憶から消されてしまうという設定を超えて、互いが相手のことを思い出して、再び結ばれる
結末はまあご都合主義と言えばそうなんだろうけど、存在すら覚えてないまま終わりというのは
あまりにも悲しすぎるから個人的にはこういう展開は許せちゃうし、この手の再会エンドは結構
好きだったりする(「STEINS;GATE」とか、「君の名は。」みたいな)。
本作も前期同様にEDに2000年前後のヒットソングを使用しているが、本編のクライマックスに
食い込むような使用が多く(前期も多少あったけど)、更に内容が恋愛メインで曲が90年代と
いうこともあって、トレンディドラマを観ているような気分になることも。
前期も含めた印象だが、高校生活を終えてだいぶ時を経た人の方がピンと来るものが
あるんじゃないかと思った。
そういう意味では視聴者の世代によって、結構印象が変わるんじゃないかと。
2018/11/14
2018/12/02 「90年代」を「2000年前後」に修正