でこぽん さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ミサカはミサカはアクセラレータを守ってあげる
第三期は一期に比べると血なまぐさい内容です。
でも、温かい部分もありますので、それを感じとっていただければと思います。
物語の表の主人公は当麻ですが、裏(闇)の部分の主人公はアクセラレータです。
アクセラレータは、自分のことを「悪党」と公言しています。
でも、彼の心は純粋です。
彼は過去に、学園都市のある実験のために、美坂のクローン(シスターズ)を大量に殺戮しました。
実は、彼がシスターズと戦っていたとき、仮にシスターズが泣き叫び命乞いをするようだったら、彼はこんなバカげた実験を直ちに止めようと考えていたのです。
そのときの後悔の念からか、彼はシスターズの司令塔であるラストオーダーを懸命に守ります。
たとえ自分の身がどうなろうが、ラストオーダーを守ることを優先します。
学園都市で最強のはずのアクセラレーターですが、
彼の心は純粋なだけに、あまりにも弱い。
そんなアクセラレータの傷ついた心を癒すのが、なんとラストオーダーなのです。
「もう大丈夫」
そう言ってアクセラレータを安心させます。
アクセラレータを優しく抱きしめます。
私には、幼く小さなラストオーダーが、まるでアクセラレータの母親のように見えました。
今までラストオーダーを守っていたはずのアクセラレータでしたが、実はラストオーダーから守ってもらっていたことに気づきます。
皆さんも、守ってあげていた人から守ってもらったとか、
助けていた人から助けられたとかの経験があると思います。
そんなとき、私は「人間って素晴らしい」と感じます。
皆さんはどうでしょうか?
ちなみに
この物語では、当麻、アクセラレータ、はまづら の3人の男が活躍します。
3人の共通点は、守るべきものがいることです。
「守るべきものがいる男は強い。そして優しい」
この物語ではそれを感じることができます。
最後に、このアニメの良くない点を記述します。
それは原作を端折りすぎている点です。
特に原作で描かれていた各登場人物の心を省略しています。
人が行動するのには必ず理由があります。
それを丁寧に説明せずにバトルだけを描写すると、薄っぺらな内容になります。
そして、原作を知らない人たちは、ついていけなくなると思います。
原作は3千万部も発行された素晴らしい小説ですので、その内容をアニメで壊さないようにしてほしいと願っています。