oxPGx85958 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
意外にも本格派指向だが中途半端だったか
予備知識ほとんどなしで見たので、いきなりの「電子戦」やその後の宇宙空間でのマヌーバーの描写に度肝を抜かれました。他のメディアでもなかなか見かけない、ハードSFとまでは言わないけれども「本格SF」。物語世界の設定だけでなく細かい描写にも本格派指向が見て取れます。
そこに女子高生の海賊船船長を主人公に持ってきて、非常に強い人間として描くという発想は、原作のライトノベルのもともとの売りだったはずで、「萌え」指向でない絵と小松未可子のこねくり回さない演技がうまく機能して、気持ちいい枠組みを作り出していたように思いました。
ただ、この枠組みの中で書かれた脚本がやっぱり普通のアニメっぽかった。脚本というか、ダイアローグとカット割りですね。また、プロットも中盤まではひねりがあって面白かったが、終盤に入って急に凡庸になった。後から知りましたが、19話からアニメ・オリジナルの物語になっているとのこと。
結果として本格派作品になりそこねているのがもったいないと私は感じたわけですが、他のレビューを見ると、私が肯定的に捉えている部分を否定的に捉えている人も多い模様。放映から6年経っての審判は「中途半端だった」ということになるのでしょうか。