TFBit96935 さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
とにかく映像がきれいだった。
〇物語
国が栄えては滅び、人も生まれては死んでいく。神話の世界から人間中心の世界へ移っていく時代の中で、{netabare} イオルフのマキアが人間のエリアルを育てるのは象徴的である。 {/netabare}
物語の展開には、真新しさは少なく、涙腺が緩むことはなかった。 {netabare}エリアルにとっては、子離れできないマキアがうっとうしかったろうなと共感できる。「母さんのことは大好きだけど、俺もう大丈夫だから、自由にさせてよ。」なんてチープなセリフが浮かんでしまう。境遇が特殊なのは分かるが、親子関係ってそんなもんだよ。子供は自分の思うようにならないし、巣立っていったら温かく見守る。そのためにも子供以外の生きがいを用意しておく。最後にマキアが引き留めるエリアルを残して去っていった時は、やっと子離れできたと安心した。レイリアに関しては全く理解不能だったが。{/netabare}
〇声優
マキアの繊細さによく合っていたし、クリムの葛藤もよく表現されていた。
〇キャラ
複雑な内面を持ったキャラが多く、とてもリアルに感じられた。
長命だからといって精神面の成熟が頭打ちなのは、エルフ、ヴァンパイアも同じということか(短命の我々でさえ、20歳くらいで成長が止まっている場合が多いが)。特に、外見に変化(衰え)がないと、内面の変化もしにくいのだろうか。
〇作画
映像の美しさは、どこで一時停止しても額縁に飾れるほどであった。
〇音楽
1フレーズ耳にすれば、川井憲次先生と分かる。いつも素晴らしい音楽であるが、他の作品も思い出してしまい、それがノイズとなって没入を邪魔してしまう。