「劇場版 はいからさんが通る 後編ー花の東京大ロマンー(アニメ映画)」

総合得点
67.0
感想・評価
49
棚に入れた
177
ランキング
2645
★★★★☆ 3.5 (49)
物語
3.4
作画
3.5
声優
3.9
音楽
3.5
キャラ
3.5

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ネタバレ

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 1.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

制作側が「少女漫画」を信じていない

とにかく制作側が「はいからさんが通る」という少女漫画作品の世界観を信じていないと言い切れるほど、作画に気合が入っていない。

こういう恋愛作品は「今この映像に映っている世界がこの世の何よりも美しい」というパワーや説得感が必要であり、どんなものよりも美しく気高く描かなければいけないはずなのだが、本作は全くと言っていいほど美しく描かれていない。ラスト付近のようやっとのキスシーンは一枚絵でキメているものの、ほかに関しては非常にグダグダであり、キャラクターの魅力が半減しているので非常にもったいない。

「君の名は」が売れたのは制作側がたとえ嘘のような話であっても作品自体を「信じる」力が働いて、リアルではないがリアル以上の凄みがあるのだが、残念ながら「はいからさんが通る」には前編の初期のような「この世の中の美しさ」を描ききれていない。

考えてみれば四半世紀以上昔の少女漫画を現代的にリメイクすること自体が難しいことであることに違いないが、それでも原作愛があればキャラクターひとりひとりにしても、ちょっとした仕草や動作に気を遣うはずだ。そこをお粗末にしてはならない。観客よりも何よりも制作側が作品を「信じない」で誰が信じるというのだ。

せっかくラストで大御所歌手の竹内まりやが作詞作曲した歌謡が全く心に響いてこないどころか、キャラクターに感情移入できずに終わってしまった。

同列の若い女性も半ば呆れ顔でスタスタと帰ってしまったあたりを見ると、余韻もなく過ぎ去った理由がわかるだろう。

投稿 : 2018/11/05
閲覧 : 294
サンキュー:

10

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